カイロタイムズ099号
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(6)2014年11月1日発行 カイロタイムズ 99号米国 Gonstead Seminar 代表 John Cox D.C. 来日予定第9回 ガンステッドカイロプラクティックセミナージャパン開催決定!日 時 2015年6月6(土)・7日(日)会 場 ハートンホテル東品川主 催 GCJ代表 松 久 正 M.D., D.C.内 容 Super Premium Class    (ハイレベルのテクニックと臨床能力習得)参加資格 国際基準(CSC以上)カイロプラクターhttp://gonstead.jp/速 報問い合わせ・申込み開始はホームページにて2015年2月2日(月)開始予定 現在生活費が最も高い都市であるシンガポール。実際にこの数年、驚くほど物価が上昇しています。しかし、それと同時に国民所得も増加しているので、続々と生活にゆとりのある人たちが増え、その人たちを中心に健康志向が浸透してきています。 また、一般医(GP)受診後、専門医受診が一般的な当地ですが、近年では従来の治療法に加え、代替治療への関心も増加しています。その中でもカイロプラクティックはクリニックが増えていることもあり、人々の関心は非常に高いです。 私は病院内のクリニックで、GPとDCが協力して治療するという、非常に稀かつ、恵まれた環境で働いて12年になります。これからは他のクリニックのGPとも提携協力をして行ければ良いなと考えているのですが、その為にも、カイロプラクティックに関する知識をGPと共有することが極めて重要だと感じます。実際、7月に同じパークウェイグループのGPに対してカイロプラクティックに関して講演する機会がありました。以前と比べると興味を持っているGPが増加しており、特に若い世代はたくさん質問をし、治療も体験してくれました。 今回の講演では、スマートフォン(スマホ)の使用による頭・頚部痛を取り上げました。確かにバスの車内でも道を歩いていても、スマホを使っている人を多数見かけます。(総務省によると、日本のスマホの保有率は2014年3月時点で53・5%なのに比べ、シンガポールでは93・1%だそうです) 多くの人は、首が前傾姿勢のまま長時間スマホを操作し続けています。近頃、10代の来院や、首・肩のコリを訴える患者が増加傾向にあるのも、スマホ使用率と関連がありそうです。 また、単純に肩こりだと思い来院が遅れ、さらなる自覚症状が出てから来院される方が多く、レントゲン写真を撮ってみるとストレートネックになっているというケースも増加しています。その他、男性の頚部痛の増加も興味深い事実です。 こうした背景や状況の中、シンガポールに特徴的な症例等に注意しつつ、GPと連携してより適切な治療を行っていくとともに、前述の講演などを通じてカイロプラクティックの啓蒙に努めていきたいと思います。シンガポール医療の変化齊田貴文DC アメリカのスポーツ医学界では頭部などへの強い衝撃から起きるアスリートの振とう症を減らす方法や治療法が大きな課題となっています。衝突の多いアメフト、野球、サッカーなどではルールやプレー方法の変更案などが出ており、サッカーでのヘディングのやり過ぎも問題になっています。振とう症はアスリートのみならず誰にでも起きる可能性がありますが、そんな中カイロプラクティックが治療に適しているとの症例がいくつか文Pasadena Chiropractic CenterK. NAKAJIMA D.C.献に掲載されています。 頭部外傷を受けたアメフト選手は、薬物治療の5週間後も頭痛、頚痛、集中力低下が見られたが、その後5回のカイロプラクティック治療で完治した。 滑り台からの落下で頭を打ち一時的に意識不明となった6歳児。頭痛、首の痛み、目の充血、注意欠陥障害や学力低下が18カ月経っても薬では治らないため、最後の希望として母親が疑心暗鬼の気持ちもありながらカイロプラクティック治療を受けさせ始めた。2カ月後には学力の向上と行動力の改善が大きくみられ、充血は完治。頭痛、首の痛みも軽減した。 転倒で頭を怪我した75歳の患者は盲目になってしまい、医師の治療3カ月後も変化がなく、カイロプラクティック治療を受け始めた。3回目の治療で光が感知でき、11回目の治療では光線と色が見え、その2カ月後には読書ができるようになった。 大きな振とうを3回受けた後には神経的な障害が一生残ると言われます。MD治療では症状に対し、麻薬や抗炎症薬を使うことが普通で、物理的な身体的変化に対してはなす術がありません。しかし、アスリートはまた振とうを受ける可能性がある現場に戻って行きます。事実としてカイロプラクターがサブラクゼーションを治療すれば、振とう症患者の症状は改善し、根源治療の後に現場に戻れる可能性があるのですから、後遺症に悩まされる可能性は必ず低くなるはずです。今後のスポーツ医学にカイロプラクティックは無くてはならないものになるでしょう。スポーツによる振とう症に対するカイロプラクティック アメリカ人小児の肥満率が34%であるのに対して、韓国や日本ではわずか10%である。初めて韓国にやって来た時、食生活に慣れるのに苦労したが、魚介類、生野菜、発酵食品、おかゆ、蒸し豚、豆腐スープ、キムチ、チキンスープ、プルコギ、骨入りスープなどを積極的に摂るようにした結果、15キロ体重が減り、現在もそれを維持している。 腰痛や膝痛、脊柱にかかる圧迫を原因とする、私が抱えていた不調も解消した。肥満が体の関節に影響を与えているという事実は秘密でも何でもない。 韓国人の若い世代は、アメリカ的食生活を享受している。ここ韓国では、私が米国でよく訪れたようなレストランが増加している。最近では、ピザハット、バーガーキング、マクドナルド、サブウエイ、アウトバックステーキハウス、オン・ザ・ボーダー・メキシカン・グリル、タコベル、ダンキンドーナツ、KFCといった高カロリーな食事を出すチェーン店レストランを至るところで見掛ける。そして、韓国人の嗜好に合わせ、メニューも現地化してある。 カイロプラクターは体重管理に苦しむ患者を目にする機会が多い。肥満による関節障害を、単にアジャストメントするだけに終わってはならない。それでは、症状だけで、原因を治療してはいないからだ。肥満による関節痛を持つ患者の治療はまず減量が鉄則だ。 アジア諸国は、昔から食事の栄養バランスの良さで知られてきたが、最近は、こういった伝統的な食生活を維持するのが難しくなっている。世界的に、心血管疾患、糖尿病、ガン、腎臓疾患、変形性関節症などの危険性が増加している。 カイロプラクターとして私たちは患者を教育する機会がある。肥満の蔓延によりもたらされる被害を正していくことから始めよう。カイロプラクティックとアジアの食生活ベンディックDC 訪問した大学は、Cleveland、Life、Logan、National、Northwestern、Palmer、Parker、Sherman、Southern California(LACC)の9校です。9校ものカイロ大学を見学ツアーしたDCは、日本人でも米国人でも稀でしょう。 筆者が特に注目したのは、大学付属クリニック、テクニック実技教室、図書館、構内売店の4カ所です。クリニックやテクニック実技教室の設備を見れば、その大学で学べるテクニックが分かります。また、図書館や構内売店の本を見れば、その大学が教えようとするモノの本質が見えます。 西海岸の某大学のクリニックではカイロプラクティックのテーブルが見当たらず、理学療法の設備や鍼灸の設備が充実していました。中西部南部の某大学の図書館では鍼灸の関係書籍が構内売店の入り口すぐ中央に特設コーナーを設けて山のように置かれていました。また、中西部北部の某大学の構内売店では、ここは薬局かと思うくらい大量のビタミン剤等のサプリメント容器が並んでいました。 そういった特徴から、その大学の偏向性・志向性が見て取れます。カイロプラクティック本来の教育に熱が入っているかどうかが一目瞭然です。 CCEやNBCEの関係で、DC学位過程では多くの時間を解剖学や病理学などの西洋医学の学習に費やしていますが、哲学を軽視する大学ではカイロプラクティックのテクニックや哲学ではなく、理学療法や栄養療法などの余計な科目に貴重な時間を割り当てています。 筆者が2010年のカイロプラクティック哲学サミットで発表した、各大学の合計教育時間に対するカイロプラクティック哲学の割合の調査結果でも大きな差があることが判明しています。上位3校は、Palmer West 4・61%、Palmer 4・54%、Sherman 4・48%、下位3校は、National 0・45%、New York 1・59%、Northwestern 1・61%で、総合平均は2・79%でした。 筆者が調査し、訪問して確認した私見では、パーマー、シャーマン、ライフの3校がカイロプラクティック的に優れた教育をしていると思いました。貴方も自分の目で確かめに渡米し、本物の大学に留学しませんか。アメリカのカイロ教育②松下順彦DC

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