カイロタイムズ098号
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(7)2014年8月1日発行 カイロタイムズ 98号 前回のスマートフォン対策についても多くのメッセージを頂いた。ちょうどスマホ対策しようと思っていたところ、おかげで迷いなく着手できました、などの声もあった。お役に立ててうれしく思う。 今回はメルマガについてお話ししようと思う。既にメルマガを発行している先生も多いかと思う。もしまだ発行していなければ、スグにでも発行した方がいい。理由は簡単、あなたの言葉を一瞬で多くの患者さんに届けることが、それも無料でできるからだ。 もし、あなたの言葉を数十人、数百人、数千人の患者さんに届けることが出来たら、と考えて欲しい。普段1人1人に丁寧に接してお話をされていると思う。それは、健康でいるためのアドバイスやストレッチ、栄養の取り方などかもしれないし、あなたがオススメしている良い商品のご案内かもしれない。対面で直接話をしていない分、一般的な内容になりはするが、対面では不可能な「一瞬で数百人」に伝えられるというのは魅力だ。 さて、では実際にやっていく方法だが、まずメルマガ配信の準備から始めよう。メール配信サービスは様々あるから好きなサービスを選べば良い。次は患者さんのメールアドレスを登録する。もちろんカルテなどでメールアドレスを登録してもらってない人は、集めることから始める。数が多ければ登録も大変になる。ここで「時間がなくて」と言う先生もいるのだが、ここはアルバイトを雇ってでもやってもらうべきだ。 数件でも集まったらメールを出してみよう。文章を書くのが苦手な先生も慣れればできるようになる。最初のうちは読んでおもしろければ何でもよい。フェイスブックをやっている先生も多いようだが、まずはその内容からメールを始めてみるのも良いだろう。売り込みばかりだと嫌がられる。あくまで読んでくれる読者主体で、役に立つ情報を発信してみよう。だんだんとコツが分かってくるだろうし、自分が購読しているメルマガなどを参考にしてもいい。 新しいことを始めるのは勇気も労力も必要だが、後々、出版に繋がる場合もあるので躊躇せずにやっていって欲しい。メルマガのすすめ この度、日本カイロプラクティック団体協議会(JCCO)では、安心・安全な業界創りの一環として、相談窓口「カイロ・整体ホットライン」を開設する。この窓口は、本年2月に独立行政法人国民生活センターからの指導を得て以後、着々と準備を進めてきた「カイロプラクティック業界としての危害相談窓口」の役割だけでなく「手技療法に関する全ての相談窓口」を兼ねる。 「カイロ・整体ホットライン」への相談方法は、①JCCOホームページ上からのフォーム入力②Eメール③FAX④電話相談の4通り。相談は全てJCCO事務局にてデータ化して保管するため、後ほど事務相談員からの連絡によって詳細状況を聴取する。より専門的な相談が必要と判断された場合は、JCCO基準の正規カイロプラクター(DC等)への取次をおこなう。 相談内容は、危害報告・相談、世界の状況と日本の現状、専門教育に関する問題など、業界に関する全般に対応し、保管データは、危害対策と再発防止、潜在的問題の顕在化、業界改善と整備、学術研究、法制化運動、公共機関への情報提供に使用し、JCCO加盟団体で共有する。 また、WHO神戸センターとの調整により遅れていた「カイロプラクティック危害発生ゼロ運動」の展開も決定した。ゼロ運動の第一弾として、昨年12月に「カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するJCCOガイドライン(ジャパン・スタンダード)」を発表、第二弾として、JCCO基準カイロプラクターの識別表示(安心・安全の視角化)と、危害連絡窓口の広報カードの配付を開始する。なお、運動への参加カイロプラクターは「国民の安心と安全を第一に考える優良カイロプラクター」として登録・公開する。第三弾は、「カイロ・整体ホットライン」に寄せられた情報に基づき、実際の危害状況に即した安全教育を提供する予定。「カイロ・整体ホットライン」の開設と「カイロプラクティック危害発生ゼロ運動」の推進!カイロプラクティックや整体などによる危害減少に向けて!は、「一杯のコーヒーを通じて、安らぎと活力を提供する、これこそが喫茶業の使命だ」。つまり、顧客中心主義である。 治療院を経営する皆様も、顧客の立場に立って、「人の魅力」「商品の魅力」「治療院の魅力」を追求することが重要であり、その認識に立てば、ライバルの動向に左右されず、わが道を行けばよい。 治療院業界もライバルは多い。複数の商品・サービスの中から顧客に選ばれるために 人は食べるため、飲むためにだけ生きているのではない。人は、自己を磨き、世の中の役に立つような人間になるために生きている。人には良い仕事をしたいという願望があり、人が喜べば自分もうれしくなる。 例えば、ドトール創業者の鳥羽氏は、戦後間もない頃、19歳で喫茶店の店長を任された時に、喫茶業がなぜこの世に存在するのだろう、と喫茶店の意義を考えた。出た結論は、認知、信頼関係を結ぶ「ブランド」が必要になってくる。ブランドというのは、需要より供給が大きい場合に、顧客に商品、サービスを選んでもらう「値札」と「名札」である。ブランドがあれば、顧客が自分の治療院を選ぶことを促進する。顧客を誘引する。 皆様の治療院は、地元で、「治療院」といえば、顧客が最初に思い浮かぶ治療院だろうか?例えば、歯磨き粉と言えば「ライオン」、スナック菓子と言えば「カルビー」、マヨネーズと言えば「キューピー」のように、顧客が最初に思い浮かべるブランドを確立することが重要だ。その際に、治療院は何を売るのかをよく考えておくことが必要だ。治療院は、ブランドを売るのではない。顧客が買うのはそのベネフィットだ。石鹸を買うのは、花王だから買うのではない。肌にやさしい石鹸だから買う。遊園地に行くのはディズニーランドがいいからではなく、そこに行くと家族団欒が得られるからだ。 顧客が皆様に何を求めているのかを知らなければならない。この機会に、じっくり考えてみよう。治療院経営の勘所vol.5株式会社福田総合研究所 福 田   徹治療院のブランドを考える JACはWFCの日本代表団体としてWFC政策宣言を支持する立場にあり、会員にはそれに則った倫理規定の順守が求められます。 特に最近では国民生活センターから健康被害の事例が報告されるなど、業界全体としても、より一層の自主規制が社会から求められています。 しかし、これら倫理規定や自主規制が受療者を保護すると同時に、実は専門職としてのカイロプラクターの立場を守るものであることはあまり認識されていません。 例えば「カイロプラクターの非カイロプラクターへの関節アジャストメントのコース」を順守することは、受療者への安全性に対する責任であると同時に、カイロプラクティックの独自性を象徴するアジャストメントの流出を防ぐ役割があります。 同様に「外国での非カイロプラクターに対するセミナーに関する宣言」では、カイロプラクターが他国で非カイロプラクターにセミナーを行うことを禁止していますが、これも特に、法制化されていない地域において、カイロプラクティック以外の職業がカイロプラクティックを包含してしまうことを防ぐためにも順守する必要があります。 このように、倫理規定とは私たちを束縛するものではなく、逆に立場を守るものであるということを十分に理解しておく必要があります。2009年 RMIT大学カイロプラクティック学科日本校卒業2012年 サポートカイロプラクティック院長2012年 JAC関東甲信越ブロック幹事長2013年 JAC倫理委員長中北 智久(なかきた ともひさ) プロフィールJAC倫理委員長 中 北 智 久倫理規定とは中北智久氏

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