カイロタイムズ096号
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(8)2014年2月1日発行 カイロタイムズ 96号新年あけましておめでとうございます。本年より弊紙は季刊誌となり、今号が2014年第1号です。2013年、世界のカイロ業界では、パーカー大学マンシーニ学長、NBCEエリオット氏、WFCチャップマン・スミス氏の退任あるいは退任発表など大きな動きがありました。アジア・オセアニア地域に目を移しても、IMUのマレーシア初のアクレディテーション取得、マッコリー大学カイロプログラム撤退発表など色々なニュースがありました。そして国内では、2014年開講のJAC安全教育プログラム実施が発表されました。このプログラムにより、本年、日本のカイロ業界は大きく動くのではないでしょうか。弊紙も正しい情報を幅広く提供していきたいと思います。本年も変わらぬご愛読をお願い申し上げます。編集後記カイロタイムズでは、皆様からの寄稿や情報提供を募集しております。カイロタイムズ送付のお申込み、ご住所の変更などは、ご住所・お名前・お電話番号明記の上、FAXもしくはメールにてお知らせください。〒160-0023東京都新宿区西新宿3-1-5新宿嘉泉ビル8FTEL0120-223-505 FAX0120-223-509E-mail:info@chiro-times.co.jp日本医科学出販株式会社 カイロタイムズ編集部近いグレーの人が治療を必要とする。病気が出ていれば誰でも分かるが、機能障害の段階ではOMT(オステオパシー・マニピュレーション治療)のトレーニングを受けたDOないしオステオパスにしか分からないであろう。 この場合、機能が変性を受けているだけの状態であるため、比較的易しい治療で十分である。大抵の場合、薬や外科手術は必要なく、DOは非侵襲的なOMTを用いて、患者の筋・筋膜・神経・リンパなどの治療にあたる。そのほとんどの患者は不定愁訴をもっていながら、病院でのMDによる診断では原因が分からず、病気ではないとの診断を受けることがよくある。 ATスティルMDの語録に「健康な状態を見つけるのが医師の役目である。病気ならだれでも見つけられる。」という言葉がある。 DO(オステオパシー医師)は患者の治療に際して、まずSD〜ソマティック・ディスファンクション(体性機能障害)を探す。SDとは体性の(筋骨格系の)機能が変調を受けている状態で、まだ器質的な変化を伴っていない段階である。顕微鏡や内視鏡を覗いてもその組織に異常は見られない。まだ病気が存在しないうちから、機能障害の部位を見つけ、非病理の状態を治療し、未然に病気を回避するのがオステオパシー医学である。 SDを見つけるには4つの手掛かりを探す。1.T Tenderness(疼痛)2.A Asymmetry(非対称)3.R Range of motion abnormality(可動域の異常)4.T Tissue texture change(組織の触感の変化) 頭文字をとってTARTと呼ぶ。これらTARTの存在するところにはSDが存在する。*TendernessをSensitivity change(感受性の変化)として、STARと呼ぶ場合もある。 健康には幅があり、それには、全く健康な状態から、身体の様々な代償作用によって症状が隠されている状態まであり、一見して健康に見えても、実際はもう少しで病気が出現する手前の人もいる。健康な人には治療は必要なくても、限りなくクロ(病気)にSD〜ソマティック・ディスファンクション(体性機能障害)

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