カイロタイムズ120号
6/6

(6)2020年2月17日発行 カイロタイムズ 120号上村 高史DC その数日後メールを頂きました。C7のアジャスト、これがドンピシャに効果を発揮した様子で、首から肩の張りが気にならなくなったことと、1回目のアジャスト後に自宅に帰ってお風呂で頭を下げて髪の毛を洗う姿勢がとても楽になり、両手の重さが減ったと本人が驚かれたと聞き、私も驚きました。人間の自分自身を治す力は凄いと感じました。 2週間後の2回目の来院は前回の左右向けない首と違い首の全体の可動域も上がっていました。もちろん可動域が上がったとはいえ普通の状態では、まだほど遠く、思ったとおり検査後C7が一番気になりました。今回はC7に軽くセットアップしただけで方向を定めたら軽く押し出そうとして軽くアジャストして動くのがわかり本人の負担も少なく初回の様なビックリもなく済みました。本人も軽いアジャストで動いたことを笑っていました。 この時人間の治癒力、適応力は凄いと感じました。今まで何十年もC1〜C3の椎骨が固定されてあまり動きがない状態もあり、両手に痺れも見られていました。それがC7の可動域が向上したのをきっかけに、頚椎から上部胸椎の僧帽筋の筋緊張が取れて、毎日気になっていた肩の張りや痺れも減り、手に持つ力を持続することができるので、重い荷物も持てるようになりました。 今思えばC1・C3をアジャストしようと考えていましたが、結果的にこのケースは、上部頸椎や胸椎をアジャストしなくても良かった例です。C1〜C3が一つの椎体になって多少動きが悪い時もありますが、リスク回避の部分もあり現在も触診はして確認しています。ですが、C1〜C3にアジャストは一度もしていません。それでも見違えるほど、元気になっていますのでそれも私の励みになっています。 隔週で東京と県外の会社に出張に行く日々ですが、以前に比べて痛みが無く集中力も増し、疲労度合いが全然違うとのことで、現在も本人の希望もあり月に2回メンテナンスに来院されています。 また通院から2年後には結婚相手の彼女も連れて来ら幼少期骨折の症例 後編DrDrムウエムムウエムララののリアリリア床ダイアリー臨床ダイアリDr ウエムラの臨床ダイアリーVol.16上村高史DC、  ICCSPれ、銀行でのお仕事に趣味のダンスが忙しいので体調管理を同様にお願いされました。 その彼女がアジャストに月1回のペースで来院されるようになり半年が過ぎた頃、その彼から「結婚することになったので結婚式に来て頂けますか?」と、なぜかお二人の結婚式にも招待して頂きました。 それまでほとんどお仕事の話をしたことがなかったので何をされているのか良く分かっていなかったのですが、式場のホテルに着きご家族を紹介され驚きました。お兄様2人が歯科医で開業されており誰も父親の会社を継いでいなかったため、本人が父親の会社を2つも引き継ぐことになったようです。彼は薬学部卒で薬剤師の免許を持つ傍ら、法科大学院にも行って弁護士の資格も取得しようと、弁護士事務所にも勤務していたことを結婚式の際に知りました。本業は、不動産業と車のディーラーを父親から引き継いでいるそうです。皆さんから薬剤師の免許も使って何かしたら、と言われるみたいですが、今はそれどころではなく考えられないほど忙しい様子でした。 結婚式で同じテーブルになった方々と名刺交換し、某県副市長、建設会社社長、税理士法人代表、大学教授などから、いろいろカラダの相談をされているうちに、私も、私の妻も体が悪いので、となりまさか患者さんとして来て頂けることにビックリしています。 家族や大事な方が健康でいられることは当たり前ですが、年を重ねるとどこかに問題が出ますのでこういう場所で相談できることも大事ですね。普通は社交辞令で本当に来院するとは思っていない私ですが、皆さんあちこち行っているが年だからという理由などで一向に良くならないとのことで、検査に来られ患者さんになって頂いています。 カイロプラクターとして仕事をして、式に招待されたことで普段あまり接点がない人たちとこういう形で繋がりができて良い1日でした。PCに向かう座り方のちょっとしたアドバイスや、予防の話をすることが大事だと感じ、今後も身近にいる方に伝えて行きたいと思います。 法治国家日本でカイロプラクティックが未法制の状態は、太平洋戦争敗戦後七十五年に至るが、法制化を目指した大きな動きは過去に二度あった。三十年程前、千載一遇のチャンスと言われた大島財団構想は、一部参加者たちのマスカレード戦術と業者間の足の引っ張り合いで頓挫した。誇大妄想の海外組織の介入が国内DC達の連携も破壊し、結果は失われた三十年ならぬ逆行の三十年だった。 日本のカイロプラクティック業界におけるこの惨事を引き起こした無頼漢は、安泰の生活を保証された地位にいる。ジョン・スウェイニー元会長が遂に事実関係を理解して、世界連合に真実を伝えようとしたが、その意をこの世で果たせなかった。この紙面をお借りして哀悼の意を表させて頂く。 現在の日本代表団体がその設立マニフェストに法制化を掲げたのが、同じく三十年程前だが、世界連合にすれば、極東の小さな島国で過去に何が起きたとか何が真実であるかなどより、所詮は自己の地位と名誉のほうが大切なのではなかろうか。連中が言う法制化を達成できる確率はかなり低い印象だ。中垣 光市 DC 近年の法制化運動としての大島財団構想に参加したDC連絡協議会(DCLC)の代表は「DCには出来ない」という謙虚な態度だった。「DC主導」を主張して登場した後任代表は、日本カイロプラクティック評議会(CCJ)をニュージーランド世界大会の弾劾裁判で弁護するために、国内DCの団結を証明する血判状の重要性も理解できていなかった。CCJの後任チェアマンに至っては、世界連合会籍が懸かった弾劾裁判に弁明のスピーチすら準備せず全くの他人事だった。 「DC主導」の錦の御旗に御意見番 物申す集った人たちが「DC主導」財団を行政に折衝した形跡はない。省庁改編を理由に行政が財団設立を中止した後も、法制化運動に努力してきた人たちに労いの気持ちも表さず、「DCでもない者に会う必要など無い」と言って、ロビー活動経験者に接することを拒み、「DC主導」の御題目は結構だが、「主導」は響き渡らず三十年過ぎた。 「仲良し会」メンタリティーでは、米国資格のDC学位が認められぬ心の傷の舐め合いでなかろうか。まして各団体が纏まり業界団体が纏まることが最大の命題とされているのに、学閥主義を素面で吹聴できるDCたちは、帰国DCが生き神様扱いされた時代も、業者目線で権威と権利を要求する時代も過ぎ去ったことを知るべきだ。 現時点の国内法でカイロプラクターは、DCだろうと週末セミナー履修者だろうと無資格の事実は変わらず、全員一律に最低線で見られる。カイロプラクティックといえば一般国民は「ズンズン運動」みたいなものと思うのだから、必要なのはDCの学歴や学閥とかでなく安心で安全なカイロプラクターだ。 国内法と言ったからとて国が悪いのではない。行政に協力せぬ業界人が悪い。未法制では最低限の安全性確保が難しく、補完医療として国民の認知を得ることが難しい悪循環の中に悪徳業者がはびこり、まともなことをしている者がバカをみる。この事実に知らぬ存ぜぬを通す方がもっと悪い。無資格者養成教育に投資をしない時代になり、カイロプラクティックの「学校」が軒並み開店休業状態と言われる。補完医療の一業界として保全管理が機能していないのだ。 業界内の最高学歴保持者としてDCたちが私を含めて同じ過ちを繰り返していては業界に改善も進歩もない。混沌とした状況でDCたちが群雄割拠を続けても業界の未来は暗い。我々の業界の強みは多様性と結束する力にある。全てのDCの結集が求められている。 「ズンズン運動」に某カイロプラクティック団体の人物が関わり、死亡犠牲者が複数出たことに端を発して設立された制度化推進(準備)会議が、受療者国民の安心と安全に重きを置く新しい法制化運動を担っている。必要と感じることを許される範囲で伝えてきたが、新たにお伝えすべきこととして、行政の助言で進んでいる制度化推進(準備)会議の管理下に徒手療法師の資格認証を行う運びとなった。 早期に申し込み完了する団体は受験申し込み料が免除される。以前から読者諸氏には御自らと友人知人たちがまともなカイロプラクティックの組織に属し、業界団体として纏まることを勧めてきたから、素直に対応してくださった方たちには嬉しい知らせだろう。制度化推進(準備)会議に直接参加して確かめたい人たちには団体会員と個人会員の枠が設けられている。会議運営に必要な会費等の詳細は事務局にお尋ね頂きたい。令和の新しいスタート ここ数年、「健康経営」というワードをよく耳にする方も多いと思う。ストレス社会やハラスメント問題が目立つ中、従業員をいかに健康な体へ導き、ストレスも軽減して働きやすい職場へ作りあげることが目的である。 ほとんどの手技療法者は一般のお客様集客に力を入れていると思うが、これからは企業(会社)がお客様となるケースが増えていく可能性があるということだ。従業員の健康へ気遣っている企業はまだまだ少ないが、早めに企業(会社)へのアプローチ方法やメニューを取り入れることをオススメする。編集後記〒160-0023東京都新宿区西新宿3-1-5新宿嘉泉ビル8FTEL0120-223-505 FAX0120-223-509E-mail:info@chiro-times.co.jpURL:http://www.chiro-times.co.jp/日本医科学出販株式会社 カイロタイムズ編集部カイロタイムズでは、皆様からの広告・寄稿・情報提供を募集しております。

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る