カイロタイムズ117号(高解像度)
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(7)2018年5月20日発行 カイロタイムズ 117号 高校まではサッカー漬けの毎日を送り、その後に父が運営していた日本カイロプラクティックカレッジと父のオフィスでカイロプラクティックを学びました。卒業後は父の手助けもあり自分のオフィスを持つことができ、また東京療術学院及び母校でテクニックを教えさせていただける機会も与えられました。親の七光りというやつですね(笑)。ぬるま湯に浸かりすぎてしまい、足の指がふやけそうになったのでアメリカ行きを決意。 ここでも両親と懇意にさせていただいていた当時の患者さんの経済的支援のおかげで遊学もとい留学することができました。 アメリカに来てからカイロプラクティックの大学に入るまでにはサンフランシスコの岡井先生に気にかけていただき、サンクスギビングやクリスマスのディナーに招待していただきました。前号のこちらのコラムで登場した甲山先生からはカイロプラクティック大学に入る直前にご連絡をいただき、入学に際して奨学金などのアドバイスをいただいたり、また在学中1学年上の藤村先生には、学校の勉強だけでなく私生活でも夫婦共々お世話になりました。卒業後は在学中にインターンをさせていただいていた吉澤先生のオフィスで、就労ビザをサポートしていただきながら働かせていただきました。私の力不足でほとんどお役には立てられず、働いていたというよりかは勉強させていただいていたのが実情でした。 その後、現在の勤務先である新井先生のオフィスに移り、働ける環境を提供していただくだけでなく、たくさんの事を学ばせていただいています。ここには書ききれませんでしたが、カイロプラクティックを通して、日本とアメリカで多くの素晴らしい方々に出会えたことは私の財産です。アメリカへ行かなければ、こんなに貴重な経験は出来なかったでしょう。 ここまでの足跡を辿ると、ただただ感謝するばかりです。最後になりましたが、私がまだ学生の時分に英語も上手に話せない中で、アルバイトを3つも掛け持ちし、精神的にも経済的にも支えてくれ、また今でも毎日お弁当を作ってくれ、大変なときには励まし良き相談役でいてくれる妻に、最大級の感謝を送りたいと思います。Vol.5Vol.5世界で活躍するDC須藤陽次郎 DCこれまでの足跡日本カイロプラクティックカレッジ卒業Southern California University of Health Sciences (LACC)卒業、Doctor of Chiropractic (DC)取得カリフォルニア州免許取得 2015年よりBEST Chiropractic Clinic Costa Mesaに勤務し、現在に至る。ICAK (International College of Applied Kinesiology) 公認カイロプラクター須藤陽次郎先生 経歴須藤 陽次郎DC 視覚機能とは、①眼球運動機能②調節機能③両眼のチームワーク機能④視覚情報の処理機能の4つに大別されます。そして、成長著しい小児の視覚機能発達に欠かせないのは、まずは外界からの視覚情報を中心とした「感覚入力」であり、その重要性は言うまでもありません。 同時に、視覚機能の発達の中でも①〜③の側面では、「身体感覚に基づく身体動作や姿勢保持」からの入力も必須であり、つまり①〜④のすべてが密接に作用し合いながら最適な視覚機能が発達すると言えるでしょう。 正しい視覚機能の発達において、小児カイロ分野が密接に関わる部分としては、重力に対する固有受容覚や平衡感覚といった、体性神経系における感覚神経の働きであり、特に「上部頸椎周辺(後頭部の髪の毛の生え際、耳たぶの後のくぼみ、その周辺です)」から発生する脳全体への感覚刺激入力の質を、小児カイロ分野ではとても重要視します。 赤ちゃんの発達過程の中で「首がすわる」ことが最初に見られるのは100%例外がなく、この時点での状態を基礎として、視機能をはじめ、体全体の運動機能や姿勢形成も進むと考えます。小児カイロ的に表現するならば、首がすわったタイミングにおいて、上部頸椎の椎間関節や後頭下筋群から脳への感覚入力に影響を及ぼすと考えられる椎骨サブラクセーションの有無は、いち早く見極めておきたいという視点です。 なぜなら、発達過程の初期にある乳幼児では、頭部の感覚運動制御による姿勢と運動機能の安定をはじめ、視覚および聴覚の感覚間統合、そして注視や追視など視覚認知まで、基礎的な眼球運動は生後6ヶ月から幼児期の間に完成すると言われるからです。 さらに、初期発達過程における頭部の感覚運動制御の問題は、視覚認知と密接な聴覚認知や上肢および下肢機能、姿勢保持やその後の運動機能全体に影響を及ぼす可能性が考えられます。 「ファースト・サブラクセーション」は出産時に生じると指摘されており、上記のメカニズムも考慮すれば、新生児や乳幼児の「健診」として小児カイロが大きな役割を発揮する可能性がご理解いただけると思います。 繰り返しとなりますが、①眼球運動機能②調整機能③両眼のチームワーク機能④視覚情報の処理機能が作用し合うことが視覚機能の発達において非常に大切なのです。vol.20よりよい視覚機能の発達を支える小児カイロ 大手出版社2社から企画却下された頃、旧知のカイロプラクターの先生を通じて、中堅出版社2社から「顎関節症の書籍を手掛けたい」とアプローチいただきました。このうちの1社が「自分で治す!」シリーズを手掛けていた洋泉社です。好評を博している脊柱管狭窄症や腱鞘炎などのテーマに続き、顎関節症に関する書籍企画を温めていた好機に、私に白羽の矢が立ったという経緯です。今までのように白紙スタートではなく既にシリーズ化している健康書籍ですから、スムーズに話が進みました。今まで2〜3年の足踏み状態がまるで嘘のよう。2018年の春先に企画がスタートすると、とんとん拍子で執筆が進み夏の終わりには最終稿が完成しました。監修は「行列ができる診療所」や「日経ヘルス」など数々の取材も受ける、歯学博士の吉野敏明先生に快諾いただきました。口腔医療に関わる書籍を何冊も執筆している吉野先生からも「歯科医が知っておかないといけない内容だと」太鼓判を押されました。前刷りが届いた時点で他の大手出版社の編集者に献本を兼ねてご挨拶にうかがうと、「ウチから出したかったですね…」と悔しがっていただき、またお褒めの言葉をいただきました。こちらからの出版は叶いませんでしたが、今後も長いお付き合いができそうです。 洋泉社は企画を持ち込んだ大手出版社2社に比べると小規模ながら、その分決断が早いことに驚きました。正直、「せっかくなら大手出版社から」とこだわっていた面もありましたが、大手では企画会議で、より高い需要が見込まれる「小顔」テーマなど、変化球の書籍内容も検討しなくてはならない場面もありました。一方、今回は編集者から書籍の内容についても特に口出しされることはなく自由にのびのびと私の主張を展開させていただくことができました。奇をてらうことなく、健康テーマで堅実に「顎関節症」という内容で正面突破できたことに深く感謝しています。歯科医師からの評判も良好で、収まるべき形に落ち着いて本当に良かったと実感しています。出版された「自分で治す!顎関節症」はAmazon部門別ベストセラー1位となり、顎関節症に関する世間の関心の高さを改めて知るきっかけになりました。先日は、NTTドコモと東北大学が顎関節症の早期発見AIアプリを共同開発することが発表されましたが、相談先のないアゴ難民救済に向けて更に尽力していきたいと気を引き締めている次第です。「自分で治す! 顎関節症」      藤原邦康  1,400円(税抜) 全国の書店にて、絶賛販売中!※書店によっては、品切 れの場合がございます。 予備軍も含め、2人に1人が顎関節症ともいわれる時代。スマホの普及により姿勢の悪化、ストレス社会により交感神経優位の状態などから、くいしばりが増え顎への負担が増大している。歯や顔、声、心、食など顎の不調が体に及ぼす影響は多大である。 本書では、顎に重点を置いて、自分で体の不調を改善するための方法を提案・解説していきます。洋泉社 ☎03‒5259‒0251「自分で治す! 顎関節症」出版の舞台裏 ③整顎コラムVol.13藤原邦康 DCDrDr藤原藤原ののDr 藤原の岡井DCのテクニック・ブック ~基本編~ 実践カイロプラクティック アジャストメント テクニック 岡井健D.C.著/B5判 ¥4,428(税込、別途送料)注文はカイロタイムズホームページよりhttp://www.chiro-times.co.jp/商品/目と心を開いてこの一冊を吸収しよう!

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