カイロタイムズ110
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(3)2017年8月21日発行 カイロタイムズ 110号岡井DCのテクニック・ブック ~基本編~ ~目と心を開いてこの一冊を吸収しよう!~実践カイロプラクティック アジャストメント テクニック 岡井健D.C.著/B5判 ¥4,428(税込、別途送料)注文はカイロタイムズホームページより http://www.chiro-times.co.jp/商品/Chapter 1 「新カイロプラクティック・アジャストメント理論」Chapter 2 「Lower Cervical Spine 頸椎下部、C2-C7」Chapter 3 「Atlas アトラス、C1」Chapter 4 「Occiput 後頭骨」Chapter 5 「Thoracic Spine 胸椎」Chapter 6 「Lumber Spine 腰椎」Chapter 7 「Pelvis、Ilium&Sacrum 骨盤、腸骨と仙骨」 昨年10月の国内某女性週刊誌の記事は、米国プレイボーイ誌モデルのケイティ・メイさんが指圧師の治療を受けた後、卒中で死亡したと報じた。往年のハリウッド女優マリリン・モンローが大阪で浪越徳次郎氏の治療を受けたことはよく知られている一方、指圧が卒中につながるとも考えられず、少しでも情報を得ようとネット検索したら情報に溢れていた。 ケイティ・メイさんが死亡した経緯に関わったのは指圧師ではなくて、カイロプラクターだ。この場合もカイロプラクターが誤訳されて指圧師となったのであるが、知った振りをする者はカイロプラクティックと聞いて指圧の真似をして見せるのと同様に、日本国内に於けるカイロプラクティックの認知度の低さが現れている。 ケイティ・メイ事件は大手ニュースメディアMSNBCが全米番組TODAYで取り上げたし、経済誌フォーブズ(FORBES)までが取り上げており、特に後者の電子版記事は事故自体よりも社会的側面に切り込んでいるので、良識有る業界人なら一読して欲しい。 現在、日本の国内報道では、ケイティ・メイさんが撮影の最中に首を捻ったとあるが、米国の報道(MSNBCニュース、FOXニュース)に依ると「撮影中に転倒して…」となっている。勿論、筆者は知る限りの真実を伝えようとしているのであって、MSNBCやFOXのニュース報道内容に間違いは無いと信じている。日本国内の報道では「転倒」の言葉が脱落し、これでは状況と経緯の描写に差異が生じて、真実を知る為に報道メディアに頼る業界人と一般国民に誤解を与える。 故人のツイートは真実であるが、真実の一部分であり、それだけでは真実の全体像は判らないはずだ。或いは、日本の国内報道はMSNBCやFOXが先行したニュースの報道内容が間違いと断言できるのだろうか? 調査も不十分なままで兎角センショーナリズムと市場原理に流され、読者数、視聴者数が多ければ真実の歪曲が許されるかの如くだ。 かけ離れた例ではあるが、慰安婦問題の場合、国家の威厳と国民の自尊心だけでなく国益までも損なわせたのが一部の報道メディアの愚行であった。太平洋戦争後70年以上も法制化を果たせない微弱な業界を潰しても、国民にとっては失うところの方が多いのではなかろうか。 当初、筆者が得たネット情報に依ると、ケイティ・メイは仕事中の転倒事故で頭部を打ち、救急病院へ行ったが、そこで異常無しと言われてカイロプラクターの治療を受けたのだ。改善が好ましからず、カイロプラクターの再診を予定しているうちに卒中が起きて救急病院へ行って、還らぬ人となった。遺族となった娘さんは当該カイロプラクターを訴えないと報じられていた。 然し、最近は、遺族代表になった人物が訴訟を起こすと報じられ、米国内でも情報が錯綜し始めている様子で、実際にケイティ・メイが救急病院へ何度行き、カイロプラクターへ何度行ったのかが曖昧にされていると感じる。 MSNBCとFOXの報道には一貫性があり、撮影現場で転倒事故があったのは間違い無かろう。転倒事故直後に救急病院へ行ったのかは、現時点で定かでない。転倒事故から卒中が起きるまでの間に当該カイロプラクターへ行ったことは間違いない。卒中が起きてからCedarSinai救急病院へ行ったことも間違いない。 完全な真実が明らかにされる迄は、許される範囲での仮定法は仕方ない。当初の報道通りに、転倒事故直後にケイティ・メイが救急病院へ行ったのが事実なら、これが第一の注目点だ。転倒することは誰でも偶にあるし、状況に依っては頭を打つこともあり得るが、問題は程度だ。米国ケイティ・メイ死亡事件①中 垣 光 市 DC人は簡単に病院行きを選ばない。ケイティが救急病院へ行ったのならば、重篤性を感じて大事をとったのだ。その救急病院で何が行われたのか、或いは行われなかったのか定かな情報は無いが、異常は見付からなかった様だ。 メディック達は、あからさまな骨折、脱臼、そして癌などの直ちに生命に危険を及ぼす病理を優先して捜すのが常だ。転倒事故直後にケイティ・メイが救急病院へ行ったと想定して、椎骨動脈の損傷が見付かっていなかっても不思議でないかもしれない。異常は、見付からなかったら無いというものでもなく、タイミングがズレて見付かる場合もある。 次号へ続く…健康を目指す注目素材 「BIO tech 2017」に出展されたトータルスイスの「フィットソリューションシリーズ」は、細胞内の燃焼サイクルを探求して開発されたサプリメントだ。身体の最小単位の生命体は「細胞」である。細胞が健全かつ正常に代謝活動を行えるかどうか、細胞の働きを生化学・物理学の視点で徹底的に追求。細胞が必要とする栄養素を緻密に計算し、酵素やビタミン、ミネラル等を効果的に摂取することで細胞そのものからの健康を目指す。もはや「身体に良い」など漠然とした概念ではない。 「ドリンクジャパン」は飲料産業における日本最大の展示会である。近年拡大している清涼飲料市場を支えているのは最新テクノロジーだ。製造過程や容器包装はもちろん、飲料・食品の開発に必要な素材や原料の加工技術にも最新テクノロジーが駆使されている。「機能性食品素材ゾーン」では、美と健康のミネラルである珪素、抗酸化作用のポリフェノール、脂肪消費作用の還元型コエンザイムQ10、コレステロール低減作用が期待されるケルセチンなど、注目素材が多数取り上げられていた。加工や保存がしやすい、かつ消費者がより手軽に摂取できる製品形態を目指し、各社がしのぎを削っている。 機能性表示食品と   消費者の責任範囲 取材中、特に目に付いたのは「機能性表示制度」という言葉だ。医薬品・医薬部外品を除き、いわゆる食品は「保健機能食品」と「一般食品」に分けられる。このうち機能性を表示できるのが「保健機能食品」だ。例えば「おなかの調子を整える」など、健康の維持増進に役立つ健康効果を「機能性」という。これまで「保健機能食品」は「特定保健用食品(トクホ)」、「栄養機能食品」の2つに限られていた。 「特定保健用食品(トクホ)」は、国の審査で健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、食品ごとに許可される。健康効果や機能性を明示できるが、認定には莫大な費用と時間がかかる。「栄養機能食品」は、国が指定する栄養成分を一定量含んでいる商品に限り、各企業判断で該当する栄養成分の機能性・効能を表示できる。対象成分はビタミンやミネラルなど17種類に限定される。企業は売りにくい、消費者は選択肢が少ないという状況だったのだ。 そこで新たに登場したのが「機能性表示食品」だ。安全性や機能性について一定条件をクリアすれば、企業の責任でパッケージや広告に健康効果や機能性を表示できる。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報を消費者庁へ「届け出る」制度で、食品ごとの審査・許可は行われず、消費者庁ウェブサイトで情報が開示される。機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者が商品の正しい情報を得て選択できるようにする目的だという。企業は効果を明示することでより販売しやすくなり、消費者は商品を選択しやすくなるというわけだ。 日本は今後、超高齢化社会に移行する。生活習慣病なども増加するだろう。保健機能食品の市場拡大や医療費削減という部分で、機能性表示制度が果たす役割は大きい。消費者にとっては、機能性が明示された商品の選択肢が増えることは歓迎だ。しかし反面、商品の正しい情報を自分で入手し、正しく選ぶ責任範囲が広がったとも言える。巷に溢れる健康食品。求める機能性や栄養素が含まれた食品かどうか、選ぶのは自分だ。 2017年6月28日(水)~30日(金)、東京ビッグサイトにて5つの国際専門展が同時開催された。医薬品・化粧品・洗剤分野の研究製造技術展「インターフェックス ジャパン」、医薬品原料のサプライヤーが一堂に出展する「医薬品原料 国際展(インファーマジャパン)」、飲料・液状食品の開発製造展「ドリンクジャパン」、バイオ・ライフサイエンス分野の研究展「BIO tech 2017」、バイオ医薬分野で日本最大「バイオ医薬EXPO」、いずれも各業界における日本最大の展示会である。5展合計1,860社が出展、会期中4万8,000人以上が来場する大規模なイベントとなった。第30回 インターフェックス ジャパン第11回 医薬品原料 国際展第2回 ドリンクジャパン第16回 BIO tech 2017第1回 バイオ医薬EXPO5つの国際専門展が同時開催

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