カイロタイムズ109
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(7)2017年5月15日発行 カイロタイムズ 109号NPO法人アトラス・オステオパシー学院アトラス・オステオパシー学院の基礎教科を学びませんか?〒253-0002 神奈川県茅ヶ崎市高田4-4-27 長谷川ビル2FTEL:0467-84-7012 / FAX:0467-84-7072ホームページ:http://e-aco.org/(全18回)(全18回)解剖学触  診人体の構成・骨学・筋学・消化器系手技のための触診骨のランドマークから共通検査(全18回)(全18回)生理学物質代謝・血液循環・内分泌など体を全体的に検査する方法施術者の体の使い方を学びます1年次基礎教科を一般の方にも学んで頂けるコースです。コース終了後、受講証明発行いたします。 最近割と多く受ける相談に「このところ新規患者が減って困っています。井元先生、なんか解決策ないですか?」というものがある。どうやらここしばらく、新患さんが減ってきているのだというのだ。あなたの所も、もしかしたらそう思ったことがあるかもしれない。 さて、ここで3択の質問です。この先生が言っている「減ってきて困っています」という問題だが、これの解決のためにはどれくらいの労力をかけるべきだろうか。①すべてに最優先して解決すべき。②他にもやるべきことがあるので、少しずつ解決していく。③しばらく放置しても構わないので、気にしない。 さてあなたはどれだと思うだろうか。では、これは考えながら次に進んでいこう。 実は、こういった質問をしてくる先生は、経営的にある程度うまくいったことがある場合が多い。最盛期の新患の数が頭に入っていて、そこから減ってくると異様に不安になってくる。経営者としては当たり前だ。 だがこれは、非常に危険な「恐れの選択」をすることにつながる症候群のひとつだ。私たちの仕事というのは、新患がいなければ来院数は減っていく。それは痛みがなくなり悩みが解決され、治療を卒業していくからだ。または逆に、痛みが変わらない、効果がない、と思われても来院しなくなるので減っていく。必ず減っていく宿命にあるのだ。だから新患が減ると不安になるのだ。 では、先ほどの質問の答えは、①なのかというと実はそうでもない。では②なのかというとこれも違う。では③なのか?というとこれも違う。この答えはある数字を見てみないと決して出ない。その数字は「総来院数」だ。新患を含めた総来院数と新患の割合のバランスを見ておかなければならない。その数字によって、新患を集めることよりも先に、既存患者のケアやアフターフォローに力を注がなければならない場合もある。 そうしなければ、新患を集めたとしてもまるでザルに水を流し込むように、リピートせずに消えて行ってしまう。つまり総来院数により①か②か、はたまた③かが決まるということだ。 あなたの治療院の総来院数と新患の数字、この機会に見つめなおしてみてはいかがだろうか。新規患者を増やすべきか否かvol.15vol.15井元 雄一PhDテクニックというより、自閉症や学習障害など精神的な疾患に対して着実な治療効果を挙げています。  OCFを中心に研究、学会発表、臨床試験、資格などを統括しているのが頭蓋学会(CA)です。私もCA会員ですが、詳細な医学的知識が必要とされるので、会員になるにも、CA認定のセミナーに参加するにも、DO,MD,DDS(歯科医師)にしか認めていません。OCFを学ぶには、ハードルが高い反面、私がKCOMに通っていたころ、16校しかなかったオステオパシー医科大学が現在は30数校を越えるほどに増えています。それはOCF を教える良い教授が足りなくなっているということで、アメリカのOCFの現況も厳しくなっています。 最近の手技療法の分野に小顔矯正なるものがあります。高額なお金を支払って身体の不調を改善するならまだしも、顔を小さく見せるために頭蓋に無理な力を加え、その並びを歪めてしまっているのです。オステオパシーの原理は、「身体は一つのユニットである」「身体は自然治癒力、自己管理能力を持つ」「身体の構造と機能は相互に関連する」オステオパシーの合理的な治療は上記3つに基づいているのですが、頭蓋オステオパシー(OCF)もまた頭蓋の構造を正しく整えれば、身体の機能も正しく働き健康も保てるでしょう。しかし、見た目を良くするために頭蓋を歪めれば、身体の機能は崩れ、健康を損なうことになりかねません。 OCFは、1989年当時KCOMの学生だったウィリアム.Gサザーランド,DOが、A.T.スティル,MDの治療している場面を見て、患者の蝶鱗関節がまるで魚のえらのように動くことから、OCFという新しい分野の治療法を考え出したことが知られています。その新しいOCFも、当時すぐに受け入れられたわけではありません。アメリカオステオパシー協会がOCFはオステオパシーの一部であると認めるまで、50年の月日を要しました。例えば、1970年代の解剖学のテキストには、仙腸関節は動かないとされていたそうですが、仙腸関節はいわゆる滑膜関節の一種で、これが動かないとすれば、手技治療家はどうして生計を立てていくのか、考えないといけません。仙腸関節でさえも動かないと信じられていたのに、頭蓋の縫合まで動くなどというと、そう簡単には、受け入れ難い概念でしょうが、縫合は動き、それをもとに治療をするのです。OCFは即効性のある劇的な頭蓋オステオパシーを考える アメリカのイエール大学教授を勤めた故ハロルド・サクストン・バー博士は著書「生命場の科学」の中で、我々は物質体であると同時にエネルギー体としても存在していると述べています。また、一昨年から交流のある某国立大学医学部教授M・I博士も故ピーター・ガイ・マナーズ博士(サイマティクスセラピー=マナーズセラピーの生みの親)の生誕100年記念講演の中で、人体は物質体である前にエネルギー体として存在すると講話をされました。 私たちは、目に見えるものしか存在しないと錯覚してしまいますが、電波や電磁波は目に見ることはできなくともエネルギー体として存在していることは誰しもが知っています。天才物理学者アインシュタイン博士は光が粒子であり波動でもあることを証明してノーベル物理学賞を受賞しました。 私は、これまでにニュースキャンSW-Ⅱ(以下ニュースキャンという)を用いて延べ約7,700名のクライアントさんのセラピーを実施してきましたが、最近インド伝統医学アーユルヴィーダでいうチャクラ(サンスクリット語で車輪を意味する。漢方医学でいう経絡・経穴に近似)を調えることを試みました。ニュースキャンにはダイレクトにチャクラを活性化する項目はありませんが、これらを内分泌腺に比定してみると、第1チャクラ=副腎、第2チャクラ=睾丸(男性)、卵巣(女性)、第3チャクラ=脾臓、第4チャクラ=胸腺、第5チャクラ=甲状腺、第6チャクラ=脳下垂体、第7チャクラ=松果体ということになります。そして、約300名の方をセラピーした結果、異口同音に「肌がすべすべになり、色が白くなった」「気分が爽快になった」という感想が寄せられました。中には、「高級クリームを塗ったかのように肌がしっとり」という女性も。 このセラピーもまた、エネルギー体に働きかけた結果、肉体レベルにそれが反映されたということになります。まだまだ、進化発展を続けるニュースキャンのセラピー、次回もまた違った角度からレポートをお届けしたいと思います。田中 凡巳 博士Vol.5Vol.5補完医療と波動療法田 中 凡 巳 博士「エネルギー体としての     体を調える」 近頃、パッケージ治療に対し、セカンドオピニオンを求めて来院される方が多い。高額なパッケージを、患者の初診時にサインアップさせるカイロプラクティッククリニックもあるようだ。折角、この10年間でカイロプラクティック治療が発展して来たというのに、これでは逆効果では無いかと思う。特にシンガポール国内で唯一MD(Medical Doctor)と共に働いているカイロプラクターである私は、直接的にMDからの声を聞く機会も多く、その度に何とも言えないやるせなさを感じている。現にシンガポール医師会の人は、カイロプラクティックを少々冷ややかに見ている方も多く、最近ではカイロプラクターのことをDrでは無いと表明した記事も出たぐらいだ。そのように書かれると何とも言えない気持ちになる。しかし、こうした世の動きは、カイロプラクターの数がここ15年で10倍に膨れ上がったり、前述のパッケージ治療を売りつけているのと関連がある様に思う。 シンガポール最大手新聞のザ・ストレーツ・タイムズによると、シンガポール消費者協会に、カイロプラクティック関連で2012から2014年度の3年間で合わせて7つあった苦情が、2015年度では9つ。昨年では8つの苦情があったとのこと。数年のうちに苦情が増加傾向にあるのは、消費者がカイロプラクティックに対し、TCM(Traditional Chinese Medicine)などと共に補完代替治療への興味が増えてきている事も要因であると述べてあった。苦情の内容で多いのは、過度なパッケージ治療であるとも述べており、最近ではグルーポンなどのクーポンサイトに安く治療費チケットを出し、数回の治療は安く受けられるが、それ以降には患者さんに危機感を与えて、さらなる追加治療のクーポンを買わせるというケースも出てきている。また、カイロプラクターの技術が伴ってないケースの苦情もあるとのことで、このままではカイロプラクター自身の首を絞める事になるだろう。そうならない様に、私自身はシンガポールカイロプラクティック協会の会員として基準を守り、さらなるレベルアップを求めていきたいと強く思う今日この頃である。 宣伝せず、口コミメインでも相変わらず患者さんが来てくださる現状に、これからも感謝の気持ちを忘れず精進して参りたい。カイロプラクティック危機!?齊田 貴文DC

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