カイロタイムズ109
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(1)2017年5月15日発行 カイロタイムズ 109号NO. 109 号発行日/2017年5月15日発 行/日本医科学出販株式会社〒160-0023東京都新宿区西新宿3-1-5新宿嘉泉ビル8F TEL:0120-223-505 FAX:0120-223-509Eメール:info@chiro-times.co.jp2月・5月・8月・11月発行 日本老齢学会および日本老齢医学会では、65歳以上とされる高齢者の定義が現状に合わないとして、75歳以上を高齢者と定義する提言を発表。これによる65〜74歳は準高齢者、75〜89歳が高齢者、90歳以上は超高齢者と位置づけた。高齢になれば当然健康不安を抱く。自分の体は自分の力で何とかしたいと願う人はさらに増えるだろう。その想いに分かりやすい形で応えるのが統合医療の考え方だ。従来の西洋医学では不完全な部分を、東洋・伝承医学、サプリメント、健康機器なども含め総合的にケアする統合医療は、依然注目度が高い。 例えば温熱療法は、昨今の「体温と免疫力」、「HSP 「健康寿命」とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間を表す言葉だ。高齢化が進む中、国は「健康寿命の延伸」を掲げた成長戦略を推進している。本博覧会では、「健康寿命延伸」に有効な商材・サービスを5つのカテゴリーに分類して展示。①健康食品・サプリメント展は、2016年4月に開始した機能性表示食品制度に伴い、機能性を表示したサプリメントや健康食品、機能性を付与した加工食品。②オーガニック&ナチュラル・プロダクツ展は、有機・自然食品や話題のスーパーフード、オーガニックコスメやコットンなど。③ビューティ&アンチエイジング展は、中高年の美容やエイジングケアに貢献する化粧品や美容商材。④フィットネス&スポーツ展は、運動サポート&ケア、ロコモ対策、コンディショニング商材。⑤健康機器展は、睡眠、ストレスケア、予防介護、健康経営に有効な各種商材、サービスを紹介していた。 「未病」とは、病気の具体的な症状が出る前段階、健康と病気の間の状態を指す。東洋医学の世界では古くから伝わる病理概念だ。冷えや倦怠感、食欲不振、コリなど身近な症状の多くが未病状態に該当する。メタボリックシンドロームは生活習慣病、ロコモティブシンドロームは血管障害や認知症などの未病状態といえる。 本博覧会では、未病ケアに有効な商材も多数展示されて国内最大級の健康産業ビジネストレードショー第35回「健康博覧会」開催 2017年2月15日(水)〜3日間、東京ビッグサイトにて第35回健康博覧会が開催された。機能性表示食品、認知症・ロコモ対策、企業のストレスチェック義務化など、拡大する健康産業を担う企業約550社が一同に会する国内有数の展示会だ。毎年ここから健康産業の新たなトレンドが生まれている。3日間合計で36,344人の来場者が集まる大注目のイベントとなった。健康寿命延伸産業の最前線いた。例えば体組成計、血糖値や心電、骨密度を計測するヘルスチェック機器だ。さらには、毛細血管の形状や血流の状態、内臓脂肪の厚さを計測する装置、睡眠状態の計測機器など、身体情報をより詳細に把握できる機器も続々と登場。社員の健康保持増進として会社が実施する「健康経営」の取り組みにもつながることが期待される。今後は予防市場も成長するだろう。(ヒート・ショック・プロテイン)」の理論に後押しされ、統合医療の中でその地位を確立している。本博覧会で体験ブースを出展していた「三井式温熱療法」は、未病をはじめ様々な症状への予防効果も期待されている。詳しい医学的、整体的知識がなくてもセルフケアで効果を発揮できるからだ。「三井式温熱療法」は、病気の主な原因はストレスと捉え、その影響を一番受ける自律神経を「熱」という刺激媒体を使い活性化する療法だ。体感する「熱さ」の違いをもって、患者本人が治療の加減の判断に参加する点も注目だ。 超高齢化社会を生き抜く我々は、もう手段や流派を選んでいる場合ではない。「自分の体は自分の力で守る」。その想いが治癒能力を高めることにもつながるはずだ。成長戦略を追い風に拡大する健康産業統合医療と未病ケア自分の身体は自分の力で 2017年2月23日(木)〜25日(土)、ラスベガス大通りの中心に位置するパリスホテル(米国ネバダ州ラスベガス)へと今年から会場を変更し、パーカーセミナーラスベガスが開催された。同会場には、カイロプラクター(DC)、カイロプラクティック大学の学生、カイロプラクティックアシスタント(CA)など、数千名にも及ぶ業界関係者が集結。日本からもカイロプラクティック関係団体をはじめ、個人エントリーのカイロプラクター、鍼灸師の団体など、多数見受けられた。また展示エリアには、約180社が出展し、セミナー参加者はセッションの合間を使って、各ブースが提案する最新の業界トレンドを体感した。◆パーカーセミナーとは テキサス州で18ものカイロプラクティック院を経営し成功を収めた、Dr.ジム・パーカーが、1951年に『クリニック構築勉強会』として創設。いまや世界中から自己の意識と顧客の満足度を上げるべく、向上心溢れる熱心な業界関係者が数千名規模で集まる、世界最大規模のイベントへと成長した。1988年のパーカーセミナーラスベガスでは、参加者7,777名を達成。現在では、1982年に設立された米国パーカー大学の卒後教育部門が運営し、継続教育(CE)単位取得クラスなど、様々な目的や用途に合わせたセッションが提供される。◆今年のメインテーマは「PRINCIPLES-PASSION-PROSPERITY(原理-情熱-成功)」 毎回、大小の様々な会場で開催される各セッションを担当するのは、著名なDCやCAからなる「パーカースピーカー」、それに選ばれるのは業界の人間として非常に名誉があることだとされるが、今年はその顔触れが、メインテーマを体現すべくフレッシュなものとなった。特筆すべきは、セミナー創設者の実子であるDr.ジム・パーカー.Jrがスピーカーとして初登場。オープニングセッションに登場した他、ベテランスピーカーであるDr.ジン・オーロスキーと組んで、セミナーの根源である「パーカー原理」を扱うセッションなどを担当していた。セミナー名が昨年までの「パーカーエクスペリエンス」から、馴染み深い旧称の「パーカーセミナー」へ戻ったこともあり、原点回帰と新しい世代による創造を期待させる内容となった。 今年で13年連続の参加となる小野寺靖Ph.D.は、「2010年代初頭までのセミナー拡大路線から転換し、ここ数年はセミナー自体、その方向性に試行錯誤している印象がありましたが、今年は良い意味で『パーカーらしさ』を感じられるセミナーでした。そして何より思ったことは、参加者達のカイロプラクティックに対する情熱です。どんなに良いものであっても、提示する側の思いなくして、相手へは伝わりません。日本の業界はいまだ厳しい状況が続いていますが、私もこの情熱を胸に日々活動していこうと強く思いました。」と述べた。 次回パーカーセミナーは、2017年4月にメリーランド州ボルティモアで開催。また、次回のラスベガスセミナーは、2018年3月1日(木)〜3日(土)、今年と同じくパリスホテルにて開催を予定している。パーカーセミナーラスベガス2017メイン会場展示会エリア日本人参加者世界最大規模のカイロプラクティックの祭典が        今年も開催

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