カイロタイムズ107
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(8)2016年11月21日発行 カイロタイムズ 107号全7回“オステオパシーテクニックを臨床で使うには!”参加費  一般各回 ¥20,000- 養成校学生 ¥10,000-5回 12月11日 「VIS基礎と交感神経の抑制・括約筋」6回 1月15日 「VIS胃と十二指腸」7回 2月12日 「頭蓋オステオパシー」イントロダクションサテライト・セミナー at京都主催:森田接骨院 Fax 075-312-6750 特別協賛:NPO法人アトラス・オステオパシー学院 リオ・オリンピック、パラリンピックが終わりました。多くのアスリートにとって、オリンピックやパラリンピックは最も大きな大会でそれを目標に日々の練習を頑張っていると思います。 スポーツカイロプラクターの役割の一つとして大会に帯同して選手に最高の状態で競技に臨んでもらう様に施術を行う事があります。施術といってもクリニックで行う施術とは状況によって違いがあります。例えば、試合後は通常の施術の様に痛みや不調などを改善する様な施術で良いと思いますが、試合前や試合中は痛みを改善しようとして筋肉がリラックスし過ぎて力が出ないことがない様に注意しながらパフォーマンス重視で施術を行わないといけません。施術を受けた事によってパフォーマンスが低下するのは本末転倒になってしまい、それが現場で施術する難しさと今でも感じています。僕も試行錯誤を繰り返しながら何とかベストの状態で送り出したいので日々勉強が必要です。 そして現場での施術が、通常クリニックで行う施術よりも難しい要因がもう一つあります。それは時間です。試合の前日や終わってから来る場合は十分に検査して施術を行う時間もあるでしょう。しかし場合によっては試合の直前、または試合の合間に来る場合も多々有ります。実際にあったのは、水泳選手でレース直前のアップで泳いでいたら急に足が痺れてきたとか、ダンサーで踊り終わって次のダンスまで3-4分しか時間がないけれど今の踊りで首を痛くして動かす事ができないという事もありました。その時は通常のクリニックでは感じない程のプレッシャーがかかります。問診と検査と施術を同時進行する様なバタバタした状況で少しでも良い状態にしてあげたいと全力を尽くします。これらの難しさやプレッシャーがスポーツ現場の醍醐味と僕は思っていて、その緊張感がいいですね。選手達の緊張感、結果の良し悪し、それによって選手が喜んだり悔しがったりするのを直接みれるのは嬉しくもあり更なる試行錯誤へのモチベーションにもなります。 次回は国際大会での重要な課題である「他の医療系の人達と協力して選手をみる」について書きたいと思います。スポーツの現場1ーツとスポースポーツとポポツーーポポポポポスポススススススポーツとスススポスポポポスポーツプラクティックププライロプイカイプラクティックププラププカカイロカイカイカカカカカカイロプラクティックカイロプスポーツとカイロプラクティック伊佐和敏 DC, ICCSP,ATCVol.3 妊娠中からお産にかけてマタニティ・カイロを受けていただき、妊娠中に痛みや不具合もなく、とても順調に過ごされたママたちに「小児カイロ」のお話をすると、産まれてくる赤ちゃんも兄弟たちも是非お願いしたいです!とおっしゃっていただくことも多くあります。その時に小さな赤ちゃんの場合は、いつ頃に連れてきたら良いのですか?というご質問をよくお聞きしますので、たいていの場合以下のようにお答えしています。 「そのタイミングですが、母子手帳に何か特記事項が見られるほどの難産にならず、母子ともに元気で、産まれた赤ちゃんが基本的な生活を問題なく過ごしているのであれば、新生児健診の前後(生後1カ月ぐらい)がベストです。」でも、赤ちゃんに哺乳困難(おっぱいトラブル)や便が出にくい、泣きやまない、体が突っ張ったり、片方ばかり向いている(向き癖)などのようすが赤ちゃんに見られる場合は、出来るだけ早くお連れいただいて問題の有無をチェックすれば、ママもパパもご家族みんなが安心できませんか? 一方で日本においては、カイロプラクティックは大人の「肩こり腰痛」を改善するためのケアであり、子どもたちはもちろん、まして産まれたての小さな赤ちゃんになぜカイロが必要なの?という既存のイメージが、特に小さな赤ちゃんに対する小児カイロの有効性を周知拡大する上で、大きな「壁」として立ちはだかります。しかし、日本で約10年間、専門的に赤ちゃんカイロに携わってきた中で、その必要性をますます強く感じています。そして、すべての赤ちゃんに何らかのアジャストメントが必要ということではなく、それが必要か否かの「チェック」という役割が持つ重要性も合わせて強調しています。 小児科医療が提供する「新生児健診や乳児健診」は、必ずしも何らかの主訴に基づいた医療ではなく、成人の「人間ドック」と同じように、問題の有無を確認するためにこそ存在しています。その点は、小児カイロ分野の中の「赤ちゃんカイロ」においても同様であり、健診やチェック後の「問題ありませんよ!」という言葉がもたらす「安心感」は、誰もが想像できることだと思いますし、言葉を話さない赤ちゃんだからこそ、これも言葉ではないママや家族の安心感は、子どもの健康的な成長と発達には非常に重要になります。vol.11小児カイロが提案する       新生児健診 アイソレーションテストによっては、主に脊柱領域の神経関節機能障害のセグメントの「部位」が特定されると次の神経関節機能障害の「方向」がさらに特定されます。その時にアイソレーションテストに加えて使われる検査法が二つあります。それは、「プレッシャーテスト」と「ストレステスト」です。この二つの検査法は、相反する検査法で「プレッシャーテスト」は「正常す。アクティベータメソッドを初めて学ぶ受講者には、この概念をしっかりと理解していただけるように毎回努めています。もしも、アクティベータ器で脊椎関節の位置的なズレを構造的に治すなどと誤解されるとアクティベータ器に対する信頼が損なわれかねません。ある筋の情報では、美容目的に顔の歪みを矯正するためにアクティベータ器が使われていると聞きました。残念なことですが、アクティベータメソッドの正規の教育を受けずに本質的な理解もなくアクティベータ器を使っているのだと思われます。 アクティベータメソッドを含むカイロプラクティックのアジャストメント(矯正)が、椎骨をA地点からB地点に可動させることだといまだに信じている治療家も少なくはないかもしれません。初めてアクティベータメソッドセミナーを受講される先生方の間では、そのような考え方をもってアジャストメントを行うと考えている人も少なくないようです。でも、アクティベータメソッドのセミナーを継続することでその機械論の矛盾点を体験的に修得され、本質的な学びに変容していくようです。その機械論の矛盾点を理解してもらうために最初に役立つのが、前述した「プレッシャーテスト」と「ストレステスト」の説明です。この二つのテストを理解することで多くの受講者がその矛盾点に気づき、本質的なアジャストメントの意味を理解することができます。これはアクティベータメソッドに対する信頼というだけでなく、それぞれの患者さんとの信頼関係にも影響を及ぼす大切なテーマだと私は考えています。 (次号につづく)な方向」を特定し、「ストレステスト」は「異常な方向」を特定します。 アイソレーションテストで神経関節機能障害の部位が確認された後、次に椎骨の「変位」を特定します。このとき、便宜上「変位」という言葉を使っていますが、椎骨が位置的にズレているという意味ではありません。特定の椎骨の可動方向に対する神経生理学的な機能障害という意味で「神経関節機能障害」特定のための「プレッシャーテスト」と「ストレステスト」保 井 志 之 DCVol.9鈍くなる。大腸癌やポリープなどの原因で腸が狭くなり、排便時は通りにくくなる。IBSや腸閉塞のような痙攣性便秘などが原因で腸腔が狭くなる。習慣性便秘のように、排便を我慢することにより便が直腸に留まる。このような原因で消化物が腸内に長時間とどまった結果、消化物の水分が腸に吸収され過ぎて硬い便ができ便秘になってしまう。 IBSは器質的な変化を伴わず、その特徴は下痢と便秘を繰り返す機能的疾患で、慢性、再発性、断続性、非感染症、そして非病理性の疾患である。 IBSには、痙攣や腸収縮にそのヒントがあるように思うので機能的に通常腸にみられる収縮を挙げる。推進性収縮-内容物を腸内で移動させる。逆推進性収縮-内容物を胃の 人間が食物を摂取する際、最も中心的な働きをするのは言うまでもなく消化器系である。生きていくうえで重要な生理現象であると同時に糖尿病、胆嚢炎や癌など食生活と深く関わる病気も数多い。口から取り入れられた食物は機械的分解(咀嚼・蠕動運動・分節運動)をされ、消化酵素の働きにより化学的分解が行われる。食物が胃から腸に運ばれる時点での消化物には水分が多く含まれ、約20時間かけゆっくり腸内を通過する間に水分が腸に吸収され、適度な硬さの便となる。水分の吸収は小腸で6〜8ℓ、大腸1〜2ℓ、糞便中0・1〜0・2ℓといわれている。腸に運ばれた糞便は排便時には固形物25%、水分75%の組成となる。しかし、以下のような腸でのイレギュラーな事象として下痢や便秘が起きる。【下痢】 IBSの場合、腸の運動が過剰になり消化物の通過が速く、腸で水分を十分に吸収できなくなる。食中毒や大腸の炎症により腸粘膜からの分泌が増え水分を吸収しきれなくなる。糖尿病のような全身的な病気により、水分の吸収が低下している。その結果、泥状や液状の便となってしまい下痢になる。【便秘】 弛緩性便秘のような全身性の病気により、結腸の運動がIBS(過敏性腸症候群)②方へ逆移動させる。流体の吸収に時間を与えるため、糞便の前進を遅くするこの収縮は上行結腸と横行結腸に多く見られる。非推進性収縮-腸の内容物を混合し、1つの結腸膨起から次の膨起へ移動させる。集団蠕動-通常1日に1〜2回起こる収縮で盲腸や上行結腸に滞留した主糞便を圧縮し、早急にS状結腸に送り込む。胃大腸反射-食後に起こる集団蠕動。過剰または過度でなければ正常。 腸には、外因性と内因性の神経制御システムがあり、神経叢の機能や全身機能への関わりによって患者に与えられたストレスは意識されるか無意識のうちに終わるかが決まる。 またその反応が一時的か持続的かで病理段階へ進むかが決定される。

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