カイロタイムズ107
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(6)2016年11月21日発行 カイロタイムズ 107号カイロタイムズHPにセミナー・イベント情報を無料掲載!!「セミナー・イベント名」「日程」「時間」「料金」「会場」「主催」「URL」をお問い合わせ もしくはmailから情報提供をお願いいたします。◆期間限定◆URL http://www.chiro-times.co.jp/mail info@chiro-times.co.jp 留学中には、授業やテストだけでなく宿題やレポートの作成にあたり多くのアメリカ人の友達に助けて頂きました。ただの大学ではなく、ドクターを養成する大学院大学ということもあり、パーマーに通う学生は人間的にも非常に良いレベルの人達ばかりで、英語もあまりわかっていない東洋人にも優しく接してくれました。私は留学が始まってパーマーの1年目が終わるまでは日本に帰らないと自分で決めていましたので、初めて日本に帰ったのは渡米してから2年半後でした。では、それまでの夏休みや冬休みはどうしていたかというと、友達の実家に転がり込み本当のアメリカを体験してみたり、アメリカ文化に触れてみたりしました。それは今でもいい思い出になっています。 アイオワの西端、ネブラスカ州の境から来ていて、私の面倒を一番見てくれていた友達の実家に行った時は度肝を抜かれました。アイオワはフィールド・オブ・ドリームスという映画にも出てくるように少し町から離れれば一面のトウモロコシ畑が広がっています。私が彼の実家に行った時はちょうど父の日で、おじいさんの家に挨拶に行くというので車で辺り一面のトウモロコシ畑の中を10分ぐらい走ると、ポツンと一軒家が見えてきて、そこには50人ほどの若者がビールを飲んだりしてはしゃいでいました。友達曰く「これ全員いとこ。」「え…」よくよく思い出してみれば彼は7人兄弟、そして彼のお父さんも7人兄弟。7×7で50人ぐらいになっているんですね。そして、その友達の奥さんの一言にもびっくり。「あそこの人は私のいとこでもあるのよ。」「ん?」奥さんも農家出身でいとこが50人ほど。アイオワの片田舎で50人ずついとこがいると町中どこを見渡しても「あ、あれもいとこ。あそこにも」という感じで、町の中どこにいてもいとこに遭遇するという凄い光景に遭遇。そして彼のファミリーメンバーには合計30人以上のカイロプラクターがいるという驚きの事実まで!さすがカイロプラクティック生誕の地、アイオワ。 私は留学をして、いろんな人と出会い、人の温かさを感じ、そして数えきれないほどの体験と経験をしました。私は留学をして、本当によかったと思います。チャンスを逃さず、広い世界へ出てみませんか。 (完)米国留学時代8留学当時の青DC カイロプラクティックの三位一体の哲学・科学・芸術の内の芸術に属するテクニックは、発展期には様々なものが開発されていきました。カイロプラクティックの発展者と呼ばれるBJパーマーDC(以下、BJ)は、パーマーリコイルテクニックを開発した後、メリックシステムという全脊柱を対象としたテクニックをジェームス・ウィッシャーと共同で開発。そしてBJは、パーマーターグルリコイルテクニックという豆状骨でより精密なコンタクトを行い、トーク(捻転)をリコイル(跳ね返る)とターグル(トグル・環)に併せて行う方法を考案。そして、メジャーとマイナー論から最終的にホールインワン(HIO)或いはパーマー上部頚椎スペシフィックと呼ばれるテクニックを開発しました。このテクニックは、その後、NUCCA、グロスティック、ケールニーチェスト、ブレアー、アトラスオーソゴナルなどの上部頚椎テクニックを派生する基となりました。 C.S.ガンステッドDCは、ガンステッドテクニックという全脊柱及び四肢のテクニックを開発しました。これは、診察・温度計測機器・X線分析・アジャストまで体系化されたシステムであり、発展型或いはアドバンスドテクニックとして大きな影響を与えました。 BJのHIOとガンステッドテクニックに共通するのは、どちらのテクニックもサブラクセーションを見つけ出すために、その診察においてNCMやナーボスコープといった皮膚温度計測機器を用い、X線フィルム分析を行うなど、科学的・客観的で再現性のあるカイロプラクティック独自の診察法を行い、サブラクセーションを素手でアジャストするというカイロプラクティックの定義を遵守した王道のテクニックであることです。しかし、どちらのテクニックも修得には才能と素養、信念と哲学、そして努力と継続という困難を伴うため、途中で修得を断念し、素手でアジャストせず器具を用いる素人でも誰でも直ぐに行えるテクニックに宗旨替えするカイロプラクターが多いことでも共通しています。日本人は手先が器用な人が多い民族ですが、米国人はそうではない人が多い上に、米国人に特有の気質などで、テクニックが修得できず結果が出ないことに対して、自分を正当化してテクニックに責任転嫁し、より平易なものに移っていくことを、留学し、臨床して米国に長く在住することで嫌という程見てきました。米国カイロの歴史と潮流5松下 順彦DCVol. あっという間にオリンピックとパラリンピックが終わってしまいました。次回は東京開催ということもあり、4年後が待ち遠しいです。  ここシンガポールでは、今回のリオオリンピックで初の金メダリストが誕生、そしてパラリンピックでも一人の選手が2個の金メダルを獲得するという快挙を達成しました。双方とも水泳競技での金メダル獲得でありましたが、五輪新記録で優勝したスクーリングへの注目は凄まじいものでした。彼への称賛は留まることを知らず、なんと消印の横に彼の五輪記録をスタンプしてしまうほどでした。 今回、シンガポールは過去最多となる25名の選手団を送り込み、オリンピックに対する意気込みを見せていたので、金メダル獲得は大きな成果となったでしょう。また、シンガポールは東南アジア初のオリンピック開催国を目指しているようですので、今回の金メダル獲得により、さらに国内では2028年以降の五輪大会招致計画が進むことが予想されます。それに加え近年、シンガポールスポーツハブと呼ばれるアジア最大級のスポーツ複合施設も整備されていますし、2008年より開催しているF1、そしてユースオリンピックや東南アジア競技大会など、国を挙げてスポーツ大会を開催できる事を世界に実証しているので、今年以降もっと現実的な話になってくるかもしれません。しかしながら、一体どれほど多くの若者がスクーリングのように国外でトレーニングを行って、オリンピック選手を目指そうと思うでしょうか?これにはシンガポールの教育事情を考慮した方が良いかもしれません。というのも、当地では勉学とスポーツの両立は大変難しい現状があります。スポーツが優秀であっても勉学を優先とし、スポーツを途中で止めてしまう背景があります。発展した国ではありますが、スポーツに対しての予算も思ったよりも低いのが現状です。実際スクーリング自身も、彼の大おじがシンガポール初のオリンピック選手で元々オリンピックが身近にあったため、そこを目指して突き進むことのできる意志と環境があったのも事実なのです。とはいっても、シンガポールは外国からもコーチを積極的に招聘し、スポーツをもっと身近に感じてもらおうという推奨行事を行っているのには感心できます。今後、国民の健康意識やスポーツに対する意識が向上していく中で、カイロプラクティックがどのような位置づけとなり国民生活に関わっていけるのかが重要になってくると感じています。オリンピック齊田 貴文DC 最近では、長時間の座位姿勢は喫煙と同じぐらい身体への影響があるかもしれないと言われ始めています。デスクワークやパソコンの前に座る仕事でなくても、今の時代テクノロジーが発展し過ぎたことにより子供の頃からスマートフォンやタブレットなどを使いこなし覗き込む姿勢をとるため、どうしても前かがみの座位姿勢になってしまいます。私のクリニックでも質問や予約などを電話ではなく、ホームページやSNS、口コミサイト等から調べてメールで問い合わせをいただくケースが増えてきました。とても便利な時代になったとは言え、健康を害してしまっては元もこうもありません。 姿勢が悪いから「肩が凝る」「背中が痛くなる」「頭痛がする」などという事だけではなく、姿勢の悪さ特に猫背やストレートネック等のように身体が前傾する事による色々な健康被害が最新の文献で分かってきました。 米国内科学会の発行紙では座っている時間と疾病発生率、死亡率、入院のリスクの関係性を様々な研究論文から調査し、一日6〜12時間座っている人々は糖尿病のリスクが91%上がり死亡率は24%、心臓疾患は18%、癌での死亡率は17%、癌の発生率のリスクは13%高いという事が分かりました。別の研究では姿勢が前かがみになっている65歳以上の高齢者は自宅でも老人ホームでも日々の生活に助けが必要になる確率は3・47倍高くなるという事でした。私達の姿勢は年とともに変わっていきます。しかし、より良い姿勢を保つことは独立した人生を楽しむために必要不可欠であると述べられています。 私達カイロプラクターは患者に姿勢の大切さを説いてきました。特に初診の時にレントゲンや各種器具などを使って視覚的に姿勢の悪さを示すことで患者達に自身の姿勢を実感してもらいマニュピレー姿勢の悪さによる健康被害中島 一光DCションや筋力アップのエクササイズを勧めたりしています。しかし私達はこの問題にもっと声をあげる必要があります。 これからもテクノロジーは更に進み前傾しやすい姿勢となる座ることの多い生活が待っているでしょう。私達の身体は一日中座って作業しても健康で過ごせるというようには出来ていません。身体を動かし、伸ばし、走る、歩く、そして時には座るこれらの動きのバランスが大事なのです。このような生活を促し適切なアドバイスができるドクターはいつでも身体全体のバランスを見る私達カイロプラクター以外にありません。幸か不幸か私達が輝ける時代が向こうからやってきました。患者の健康のためしっかり対処していきたいものです。

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