カイロタイムズ107
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(5)2016年11月21日発行 カイロタイムズ 107号完全版タッチフォーヘルス(TFH)完全版タッチフォーヘルス(TFH)ジョン・F・シーD.Cの遺作がついに翻訳出版!!  全世界100ヶ国以上1000万人以上に使われてきた、そして多くのエネルギーキネシオロジーに多大な影響を与えてきた「タッチフォーヘルス健康法」を全面改訂し最新のカラー図表を取り入れて従来の説明不足な点を全て訂正加筆した文字通り完全版です。  この一冊を読むだけで「TFHキネシオロジー」が理解できます。 内容一部紹介:指標筋テスト法、42筋テストと調整法、姿勢、感情、栄養、目標設定法、陰陽五行経絡テストと調整法、五行メタファーなど価格 : 10,584円(税込) A4サイズ全400ページフルカラー書籍のお申込み  日本キネシオロジー総合学院 オンラインショップ http://kinesiology.shop10.makeshop.jp/smartphone/detail.html?id=000000000083日本タッチフォーヘルスキネシオロジー協会メール:touch4health@kinesiology.jp ☎0422-27-6579 FAX:0422-27-6507セミナー、体験会のお問い合わせ全国でTFH体験会が開催されています。TFHを学びたい方、インストラクターになりたい方のお問い合わせは「タッチフォーヘルス」で検索ください。 8月8日(月)・9日(火)、岡山県倉敷市において、姿勢調整師会主催「第9回JFCP国際セミナー」を開催しました。講師には、アメリカ・オレゴン州のウェスタン・ステーツ大学より、スポーツ医学修士課程のAssistant ProfessorであるJun Kawaguchi DC,ATCをお招きし、「姿勢科学」の科学的根拠と世界最新研究の情報を含む質の高い講義を提供していただきました。 また、リオ・デ・ジャネイロ・オリンピックの開催年である今年、姿勢科学の講義に加え、講師の専門分野であるスポーツ医学の分野から、「スポーツ疾患の基礎知識」の講義を付加していただき、スポーツに起因する疾患についての専門知識を得る、貴重な機会を提供しました。これから4年後の東京オリンピックに向けて、スポーツパフォーマンスの向上にも姿勢科学が貢献するものと期待しています。 セミナー終了後、受講生アンケートの結果、今回のセミナーはとても評判が良く、来年も同講師へ「姿勢科学」と「スポーツ障害への対処法」の講義を依頼する予定です。今のところ、JFCP会員だけでなく一般募集も行う予定となっていますので、興味のある方は、来夏の情報発信をお待ちください。第9回JFCP国際セミナー開催日本カイロプラクティック協同組合連合会・姿勢調整師会Kawaguchi DCの講義 私の栄養カウンセリングを訪れるクライアントの中で、この10年で圧倒的に増加している症状の1つが「ドライアイ」です。かつて、コンタクトレンズの普及に伴い一気にドライアイ症状を持つ人が増えたといわれますが、この10年間の増加の背景は明らかにスマートフォンやタブレット端末のブルーライトなどによる涙液の分泌障害によるものではないでしょうか。 ドライアイの判定検査は、閉じた瞼に特殊な紙を入れて、その紙にしみこむ涙の量を調べる「シルマーテスト」や眼球表面を覆っている涙がどのくらいの時間で乾燥するかを調べる「涙液層破壊時間(BUT)テスト」などのテスト方法で眼科医が調べます。 この数年、アメリカやカナダにおける栄養療法クリニックだけでなく、眼科クリニックの中にドライアイの症状改善の目的でラクトフェリンを日常的に摂取させる療法を勧めるドクターが増えています。 日本では、ダイエット目的で話題のラクトフェリンが、なぜドライアイに有効なのでしょうか?ラクトフェリンは、涙液中に天然に存在するタンパク質複合体(糖タンパク質)であることが確認されており、抗炎症性および抗菌性を有することが報告されています。また、ドライアイによってダメージを受けた細胞に酸素と栄養素を輸送するための過剰な血管新生を抑制することも報告されています。 原因は異なりますが、結果としてドライアイを招く症状に自己免疫疾患の1つでもあるシェーグレン症候群があります。シェーグレン症候群は涙腺細胞ダメージが強くなることでドライアイになりますが、シェーグレン症候群のドライアイ症状の進行を抑えコントロールする目的でもラクトフェリンの摂取は有効だと考えられます。 最近、ドライアイの症状を持つ人が増加しているのと同じように50歳代以降からの加齢に伴う白内障症状を持つ人が増えています。この背景は、人口分布が高齢化していると言う単純な背景だけではないと思いますが、白内障の治療方法、特にレンズの交換が日帰りででき、更に保険適用になったので、白内障の手術を受ける人も増えているように思います。私の周りにも白内障の手術を受けた人は少なくありませんし、私自身も夜間の自動車運転で対向車のライトがやけに眩しく感じるようになったこともあり、食生活とサプリメントの見直しによって、進行を止める方法を考え始めたばかりです。最近話題の ラクトフェリンの機能性 現在、白内障の手術の成功率はほぼ100%と言われるほどになりましたが、術後の涙腺ダメージによるドライアイは依然十分にケアをしなければいけない症状の1つだと思われ、その改善のために点眼薬が使われています。2015年10月、白内障の手術後に発生するドライアイの改善のために経口摂取のラクトフェリンがどの程度有効かを検討した研究報告が発表されました。この報告を見ると白内障のレンズ交換手術を受けた患者に1日あたり350mgのラクトフェリンを摂取してもらった場合、涙液層破壊時間(BUT)テストをドライアイ症状の進行確認として、60日間の調査を行っています。摂取開始から30日後には、ラクトフェリン摂取グループの56・9%の人にドライアイの症状の改善の兆候が表れ、60日後には95%の人にドライアイの症状の改善が確認できています。 ドライアイが進行すると初期段階で発生する目が乾くような症状すら感じなくなることがあり、自分がドライアイだとは思っていない人も少なくありません。家族や友人に協力してもらい、1分間で何回瞬きをしているかを確認してみるとわかりやすいかもしれません。意外かもしれませんが1分間に15〜20回くらい瞬きをしていることが正常な目の機能だと言われています。みなさんはどうですか?平均して3秒に1回の瞬きを心がけてみてください。 医療過誤の備えに組合や組織から情報を得て、自賠責保険に加入するべきと前号で伝えた。特定の組合や組織、或いは保険を勧める立場ではないから、その様な表現になってしまったが、保険内容と費用は大きく異なってくるので注意が必要だ。 例えば、自転車保険の盗難補償の場合、保険会社にとって採算が合わないほどの盗難件数が増加し、盗難補償の取り扱いを停止した複数の保険会社。これは、資本主義社会の原理であるだろう。カイロプラクティックもこれと同じように有資格者でも無資格者でも標榜する者達に依る事故が多くなれば、保険会社は保険料を上げるか、保険内容を減らすか、取り扱いを止めざるを得なくなる。簡単に言えば、本物ではないコピー商品には保証書が付かない。保険業者にすれば、国内で本物が0・1%以下では採算が合わない。ここで言う保険は、本来ならば医療事故の加害者が損害賠償として被害者へ払う負担金を助けるのが目的だが、一口に保険と言っても施設内での施術以外の保険であったりして、保険を餌にして組合員を募る組織も有るようなので注意が必要である。 カイロプラクティック発祥の地、米国で教育を終え、州免許を取得した正規のカイロプラクターですらアジャストメントを起因とする事故の統計的な数字が残されている。更には、施術者向けの保険や受療者がカイロプラクティック治療を受ける為の保険も存在する。 しかし、日本のカイロプラクティック業界では全く違う。玉石混交と言えば四文字熟語の響きは良いけれど、業界の評価は低く、カイロプラクティックと言えば、「高い、効かない、危ない」と国民は思っているのだ。カイロプラクティック治療の安全性に関して厚生労働省のホームページが受療者の自己責任を主張している事実を、業界人全員が重く受け止めるべきだ。国内カイロプラクティック業界の問題は教育格差があり、危険な業者が生産され続けるメカニズムが存在する。カイロプラクターの基準が定まっても、都合の良い拡大解釈で資格基準の幅を拡げている状態が助長されており、事故が増えて保険会社が退くのも当然のことであり、カイロプラクティックの認知度が上がる訳も無い。 国内業界の教育格差、或いは知識と技能の格差が解消される為には、日本国憲法と裁判例だけで支えられている国内業界の底上げが必要だ。 それは安全教育を受ければ国際基準とかカイロプラクティック標準化コース(CSC)を受ければ国際容認基準といった話ではないはずだ。 ちなみに安全教育に関しては、某DC組織が業界底辺層の知識と技能の引き上げを目的とした教育活動に携わっていた。履修すれば国際基準として認めるといったわけでもなかったが、世界カイロプラクティック連合を巻き込んでの出来事だった。以来、現在も法制化は成就されず、禁止されるべき素人相手の短期教育も未だに野放しのままで、カイロプラクティックの安全性が問われている。 業界に法制化の強い動きが有った頃なら未だしも、そもそも法制化後の法的処置であるCSC(カイロプラクティック標準化コース)をコンヴァージョンプログラムと呼んで何人の履修者を出そうと、遅々として進まぬ法制化の前に行い続けることは「馬車の後に馬を繋ぐ」に等しく、道義的問題だ。CSC導入を持ち掛けてきた人物からCSCプログラムが如何に優れているかは聞いたが、日本に於ける法制化に関わる話は一度も無かった。  日本国民が抱く安心と安全への希望は満たされねばならない。よって、国外の良いところは積極的に取り入れるところだが、国外の権威を以ってしても国内業界に抜本的な改善が今は何ら感じられない。 話を保険に戻せば、最善の保険は施術者が常に医療事故発生の可能性を最小限に留める最大限の配慮と努力に集約される。その為には、医療家として患者の安全を第一に尊ぶ倫理観を持ち、危機意識を研ぎ澄まさねばならないし、国民が求める安全性の向上の為に業界全体が知識と技能のレベルアップに努めるべきだ。教育格差が引き起こす問題中 垣 光 市 DC

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