カイロタイムズ107
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(3)2016年11月21日発行 カイロタイムズ 107号 2016年8月2日〜4日の3日間、東京ビッグサイトにて日本最大級のスポーツ・健康産業総合展示会「SPORTEC(スポルテック) 2016」が開催された。ヘルス&フィットネスジャパン、RE-CARE JAPAN リハビリ・介護産業展2016、ウェルネスフードジャパンも同時開催され、出展ブース総数は702箇所。健康な体づくりに必要不可欠な「運動」「食」「介護予防」に関する情報が一堂に集結した。約40名の来賓による盛大なテープカットセレモニーに始まり、平日にも関わらず、3日間で46,000人以上の来場者が詰めかける大盛況のイベントとなった。興賞」の授賞式も行われた。スポーツ振興大賞はNPO法人ツール・ド・おきなわ協会「自転車を活用した地域活性化の取り組み」。昨今では自転車、マラソンやマラニック、トレイルランニング、トライアスロンなどのスポーツイベントが国内各地で行われるようになった。今後これらが、一握りの選手が楽しんだり、一部の団体が利益を得るのではなく、家族や仲間で参加でき、地域の活性化を無理なく実現する一手段として浸透することが期待されている。 キーワードは    「高齢化」 本イベント会場は、他とはちょっと雰囲気が違った。最新トレーニングマシーンを体験できるブース、アップテンポな音楽にのせた最新エクササイズプログラムが多数出展、実演されていた。観客は普段からガッチリ鍛えていると一目で分かる体型の方々。試飲を勧められるのは最新のプロテインドリンクや、水素、ケイ素など身体づくりに注目した新製品だ。吸収率がよく回復力を高めるスーパーフード、IT技術を取り入れた体組成計や計測器、遺伝子レベルで体質を知りトレーニングや健康維持に役立てる技術など、出展数は過去最大だ。 また、2025年問題が指摘されるなか「健康寿命を延ばす」という視点も大いに注目されている。本イベントで開催されたセミナー・セッションのテーマにも、「超高齢化社会」「健康寿命延伸」といったキーワードが目に付いた。高齢者向けトレーニングや介護・認知症予防に関する最新情報も多く出展されていた。 サプリメントや健康器具、食、ウェアに至るまで、スポーツ・健康産業における「モノ」は大いに発展してきた。次は「コト」だ。発展してきたモノを実際に使う「コト=機会」を創出して目的に向かう流れを作らねばならない。目的は「長く、健康でいること」だ。今は自分が楽しむためにスポーツを嗜んでいる人が、これからは自助努力として「健康でいるため」に運動することが必要な世の中になるかもしれない。しかもそれは、そう遠い未来ではないのだ。SPORTEC 2016 開催報告SPORTEC 2016 開催「スポーツ」「フィットネス」「食」「介護予防」健康産業の最新トレンドが      世界中から集結 最新業界ニュース 初日の最初に行われた鈴木大地スポーツ庁長官の基調講演は、あっという間に満席となった。鈴木長官によると、日本の国民医療費は平成25年に40兆円を記録、翌年は50兆円と年々右肩上がりで増加している。週に1回スポーツをしている大人の割合(スポーツ実施率)は40%で、その中でも20〜30代の実施率は低い傾向にある。若いビジネスパーソンが健康を維持できる環境は非常に重要。来る超高齢化社会を踏まえ、スポーツを推進することで国民一人ひとりが健康になり、医療費の増加を食い止める一助になることが期待されているという。特に2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を受け、子供からお年寄り、障害を持った人まで、地域でスポーツに親しむ裾野を広げる予定。関係省庁ではそのためのヘルスケア産業の拡充にも力を入れる方針。 また当日は、スポーツツーリズムや産業振興、地域振興に貢献している活動を顕彰する「第4回スポーツ振盛大に開幕した「SPORTEC 2016」テープカット会場内でのエクササイズ体験 2016年8月23日、東京渋谷のTKPガーデンシティにて「完全版タッチフォーヘルス(以下TFH)」出版記念パーティーが開催された。TFHは、カウンセリング(目標設定)と14経絡テスト(筋肉反射テスト)とバランス調整によって精神的ストレスや痛みを緩和できる心身療法です。 1970年代にアメリカで生まれたTFHですが、創始者のジョン・シーDCがカイロプラクティックへ通っている患者さん自身の為に自宅でも簡単に出来るセルフケアを伝えたところから始まり、医師や薬にだけ頼るのではなく、自分の健康や人生に責任を持つ「自己責任モデル」が世界中へ急速に広まっていったのだ。 専門的な知識がなくても家庭でお互いを助け合う為に安全に使う事ができ、また自然治癒力も高める事ができる効果的なツールという事から「家庭用医学の決定版」とも言われている。 TFHの背景には、アプライド・キネシオロジー(以下AK)があり、西洋医学と東洋医学そして心理学や栄養学を融合させ、統合的にセラピーを行うことが出来るという事からプロのカイロプラクターは元より、医師、看護師、理学療法士、スポーツトレーナー、手技療法家など多くの専門分野に取り入れられ活用されてきた。 TFHを医療と合わせて使う事により、投薬や手術の必要性を減少させ、回復期間の短縮を果たしてきたのだ。 今回のパーティーは、創始者のジョン・シーDCが亡くなる前に遺作として書かれた完全版タッチフォーヘルスが発売出版記念パーティーが開催された「完全版タッチフォーヘルス」の400頁にも及ぶ翻訳が終わり、出版へ携わった関係者への慰労と、今までTFHを支えてくださった多くの方々への感謝の意をお伝えする会となった。 参加者には、TFHの関係者は元よりキネシオロジーの関係者や各団体の代表者、医師、そして日本に初めてTFHをご紹介された須藤清次DC、TFHインストラクターのご指導及びTFHの原点となったAKの多くの書籍を翻訳されている栗原修DCなど、豪華な顔ぶれで100人以上が集う盛大なパーティーとなった。【読者の声を受けて】 書籍を読まれて「患者さんのセルフケアの指導」および「中医学、心理療法を用いて統合的に見ていく為に学んでみたい」という沢山の先生方の関心が寄せられている。これは、確実に世の中で認められ普及されている証拠である。創始者のジョン・シーDCの灯した「健康や生活を向上させる道を照らすろうそくの火」を受け継いてくれる先生方が今後どのくらい現れてくるか注目していきたい。

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