カイロタイムズ104号
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(4)2016年2月15日発行 カイロタイムズ 104号リニューアルしましたカイロタイムズ過去号はホームページにて好評公開中!編集部ブログも始めましたhttp://www.chiro-times.co.jp/TEL:0120-223-505 FAX:0120-223-509E-mail:info@chiro-times.co.jp紙面に載らない情報やタイムリーな話題をお伝えします 下肢長検査法で「反応」を診るという観点と、「長さ」を診るという観点には大きな違いがあります。アクティベータ・メソッド(AM)では、腹臥位にて膝関節をやや屈曲位で自然体位のまま左右の下肢長不等を分析するポジション1という検査法と、膝関節を90度屈曲位で分析するポジション2という検査法があります。ポジション1もポジション2も同様に相対的に下肢長が揃っているか否かを判先生方の多くが、この下肢長検査法の「反応」を診る、あるいは読み取るという検査法に最初は戸惑います。そして、その壁を乗り切れるかどうかが、AMの本質をマスターできるかどうかの最初のターニングポイントの一つになるようです。「反応」を診ることができるようになるまでは、ある程度セミナー受講を繰り返し、臨床現場で経験を積み重ねる必要があります。これは、理屈ではなく感覚的に体得しなければなりません。 この生体「反応」を診ることができるということは、カイロプラクターに限らず、自然療法を志す臨床家にとって、とても重要な検査スキルだと私は考えています。骨折などを修復するという機械論的な医療にとっては、「長さを計る」という観点はとても重要で、1ミリのズレや捻じれは構造学的に問題になりうることがあります。しかしながら、全体的なバランスを相対的に診るという生命論的な観点からすると、その違いは問題にはなりません。 ポジション1による下肢長検査法は、腹臥位の状態から両足底を保持して、足底から頭部に向けて軽い圧を加えます。その際、この圧を加えることによって、立位姿勢の状態を神経系に再現させ、その状態での神経学的エラーを読み取ります。もしも、神経学的エラーが誤作動として記憶化されていれば、左右の下肢長に相対的な変化が表れます。熟練したAMの臨床家はその変化を下肢長「反応」として読み取り、神経学的エラー(サブラクセーション)が存在していると判断できるわけです。 (次号に続く)断します。 もしも、機械論的に「長さを計る」という構造学的な診方をすると、ほとんどの患者において多少なりとも下肢長不等が観察されます。その一方で、生命体として生命論的(有機論的)に「反応を読み取る」という診方をすると、機能的に下肢長バランスがとれた状態とそうでない状態の「反応」を確認することができます。 AMセミナーを受講される下肢長検査法で「反応」を読み取る①保 井 志 之 DCVol.6 子供の頃、私は中国功夫(カンフー)の修行をしていました。当時、入門したばかりの生徒たちがする質問で最も多かったのは、「○○拳と○○拳とでは、どっちが強いの。」でした。私の師父(先生)は、「功夫の本来の意味は、時間域つまりキャリア(経験値)のことです。自分は勿論、家族や他の尊い命を守るためにどれだけ戦い修行してきたか、その人の人格と価値を評価するものであって、テクニックが綺麗で上手か、どれだけの技を知っているか、他人と比べてどうかがカンフーではないよ。」と優しく答えていました。第二次世界大戦や文化大革命の激動の時代を生き延びてきた生命の重みのあるコトバでした。 最近では、MMA(総合各格闘技)やクロスフィット・ディフェンスのように、実践コンバットを想定したシステムの出現より、「これしかない」とか「この技で相手を倒すことができる」という武道家達の考え方は妄想であることが証明されました。常に何が起こるか予測できないからこそ「未知の領域」に対応できるための精神面・肉体面のトレーニングが必要だという訳です。 米国ガンステッド・セミナーのDr.アレックスをはじめとするスタッフ達は、ガンステッドと共に、長年過酷な臨床現場を戦い抜いてきた希少な存在です。学生時代、このスーパードクター達に初めて会った瞬間、幼少時代学んだ功夫の師と同じものを感じました。また、その人格と経験、優しく謙虚なところにも魅力を感じました。セミナー会場では、悩める学生だった私にいつも声を掛け、卒業に向けてのアドバイスをしてくださいました。帰国後もいつも気にかけ、私のドクターとしての成長を見守ってくださっています。 GCJは、ただ単に「ガンステッド・テクニックを教える」だけの技術重視のセミナーではなく、未知の領域でのプリンシプルの応用・実践を学べる世界でも数少ないイベントです。そこで受け継がれるものは、目の前の患者に真実を伝える確信と自身の内面に潜む不安・恐怖を乗り越える勇気です。今年は諸事情により日本国内では開催されませんが、また次回、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。未知の領域へ向かうためのパワーと勇気GCJスタッフ 江 川 哲 也 DCVol.8江川 哲也DCよると、糖入り炭酸飲料を多飲するとRA発症のリスクが高く、それは55歳でより顕著になっている。4つ目は遺伝的な要因や感染等による免疫系の働きの関与も示唆される。 関節リウマチは複数の、特に手足の関節に左右対称に症状が現れるという特徴を持つ。注目すべきはPIP(近位指節間関節、MC(中手指節間関節)、手関節で、これらの部位に関節炎が見られると関節リウマチであるということが言える。脊椎の胸椎・腰椎にはあまり関節炎は見られないが、頸椎、特にAA(環軸関節)、OA(後頭環椎関節)を施術する際には細心の注意をはらうべきで、HVLA(オステオパシーのテクニックの一種)のような強いテクニックは絶対禁忌である。 関節リウマチ(RA)がどうして起きるのかの原因はまだ明らかになっていないが、この病気は、免疫の異常により関節に炎症がおこり、痛みや腫れ、そして変形を引き起こす慢性疾患である。 実際、関節リウマチに罹患すると、個人差はあるものの、状態が良くなったり悪くなったりしながら、慢性的に症状が続くことになる場合がほとんどである。また、日本リウマチ学会では「Rheumatoid Arthritis」の日本語訳を「慢性関節リウマチ」としていたほど関節リウマチといえば慢性的な疾患と認識されていた。 その後、それが誤訳だと判明し、日本リウマチ学会では正式名称が、そして厚労省では特定疾患名が「関節リウマチ」と変更されたが、難病である病態自体は変わっていない。 ごく一般的なRAの病因説としては興味あるもののうち次の4つが挙げられている。1つ目はマイコプラズマ(Mycoplasma fermentans)。抗原の研究からRAの原因の1つと推察されている。2つ目は喫煙。シトルリン酸と喫煙の遺伝学的データの報告から喫煙がRAと関連していると予測されている。3つ目として糖入り炭酸飲料の多飲。米の大規模女性コホート調査のデータに関節リウマチとオステオパシー2 全ての靴には、ちょうど本のようにストーリーがある。靴を観察すれば、お客様のライフスタイル、健康、特に姿勢の状態に関わるリスクについて「読む」ことができる。足は体の土台であるから、靴が磨り減っていたり、粗悪だったり、合っていなかったりすると、全身のバランスが崩れ、脚・膝関節・股関節・骨盤・脊椎などに障害を引き起こす。靴の磨耗 靴を両足並べて観察してみてほしい。踵の一方がもう一方に比べ、磨り減っているだろうか。一般的に、一番磨耗している靴の側の足に膝関節や股関節、脊椎の障害がある場合が多い。次に靴底を見てほしい。つま先から踵にかけて、もし、片側の靴底が、踵に近い方ほど磨り減っているなら、その足は、腰筋や外転筋、首屈筋が弱いことを示す。 こういった状態は膝関節や股関節の痛み、腰仙部や腸関節、頸部の問題といった多数の障害だけでなく、障害を助長する。 ぴったり合った靴を履くことは、お客様の健康にとって重要であり、フットレベラーズのインソールを常に着用することが、健康の保護や維持にさらに一役買う。 お客様に体のバランスを取り戻し、足の土台を維持するアドバイスもできる。お客様に伝えること1.足の母指球を靴幅全体に広げる。2.インソールを挿入する前に、靴にもともと入っていたインソールを取り除く。3.古く壊れた靴は捨てる。4.果物を搾るように、踵部分を絞って調べる。回内足には堅い月型(踵の部分に入れる半月型の芯)を、回外足には柔らかい月型を使用する。マーク・シャレットDCVol.3マーク・シャレットDCフットレベラーズ全ての靴は語る摩耗した靴

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