カイロタイムズ103号
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(7)2015年11月16日発行 カイロタイムズ 103号はなお予断を許さない状況だと十分認識している。そのために多様なマーケティング戦略を実施している。ニトリの広告宣伝を多くの方は見たことがあるだろう。全国ネットのテレビCMやチラシ紙面、新聞への全面広告の掲載による集中訴求を行って、最適な広告手段の実現に向けたメディアミックスによる広告体制づくりを進めており、また、SNSを利用した販売チャネルの拡大等も行い、これによって、顧客の認知度向上と ニトリは2015年2月期現在、28期連続増収増益を達成している。バブル崩壊、リーマンショック等を経ても、連続増収増益を続けるニトリ。「欧米並みの住まいの豊かさを、世界の人々に」というロマンを実現するためにまい進している。 ニトリは、家具・インテリア業界は、低価格志向が浸透したまま販売競争が激化し、また、業態を超えた販売の競争が激化、円安の進行で輸入価格が上昇する中、経営環境販促活動の効率化を図っている。 顧客の利便性向上のため、通販サイトでの5,000円以上お買い上げに対する送料無料化や、スマートフォン対応強化、ニトリメンバーズカードのポイント利用単位を500ポイントから100ポイントに変更する等の施策を実施した。スマートフォンではアプリの機能を拡充し、アプリをニトリメンバーズ会員証として利用することやアプリ上でポイント数の確認を可能にする等、顧客に便利に買い物できる環境の構築に努めている。 WEBチラシの活用による販促活動の効率化等により、販管費は改善している。また、通信販売限定商品の開発は売り上げに寄与している。 値段は高めだが品質やデザインを向上させた商品を増やし家具市場に波及している。単価を維持しつつ集客をどうテコ入れするか、難しいかじ取りが迫られている。値段が高めだが「ちょっといい物」の品揃えを強化する必要がある。 これら、異業種のマーケティング戦略には、カイロ業界でも参考になる点は多いはずだ。あっぱれ、ニトリ28期連続増収増益治療院経営の勘所vol.10株式会社福田総合研究所 福 田   徹  今回はよく相談を受けることが多いチラシの集客についてお伝えしようと思う。 まず、そもそもチラシは有効なのだろうか。インターネット全盛になり「チラシなんて時代遅れ」と思っている先生も多いと思う。実際に広告会社やコンサルタントもそう言う。実際はそんなことはない。私のグループ10店舗の治療院ではチラシを効果的に活用して新患を集めている。 もちろん、だからといってインターネットをないがしろにするわけではない。インターネットは24時間文句も言わずに働いてくれる営業マンだ。口コミと併せてインターネットで毎月安定的な新規獲得ができている先生にとっては、チラシはどちらかと言えば「今月新規が少ないな…」「あと10人くらい新規が欲しいな」というときの、即効性のある手段でもある。集客を自由自在にコントロールできるわけだ。ジョン・レノンがオノ・ヨーコに「プール付の家が欲しいから新しい曲でも1曲作ろうか」と言ったのに似ている。 さて、話を戻そう。チラシの相談はとても多いのだが、反応は聞かれても分からないし、無責任なことも言えない。そう言う意味ではチラシはギャンブルみたいなものだ。例えば電話番号を大きくするとか、AIDMA、AISASなどの各種法則に則るとか、オファーや保証をつけるとか、最低限、反応を取るための原理原則は存在するのは間違いない。実際にそれを無視しているチラシは反応もゼロ。結果の出ないチラシは、原則を無視しているのかもしれない。 ただ、原則部分ではなく内容であるキャッチコピーやレターについてはどれだけ工夫を凝らしても、その結果は神のみぞ知る。なぜならチラシを作っている人と、それを見て行動する人は別人だからだ。といって適当に作ればいいかと言えばそうではない。 だが、それよりも大切なのが「効果測定」だ。これなくしてはいつまで経っても本当にギャンブルだ。効果を見て↓検証して↓改善して↓またテスト。これを延々と繰り返す。すると「何千枚で何件の反応」という確率が見えてくる。ギャンブルが「科学」になってくる。科学になって初めて集客の柱として使えるのだが、チラシ作りは時間も労力も掛かる大変な作業だからか、作ったら終わりにしてしまう人も多い。だから運まかせになってしまっているのだろう。もし貴院でもギャンブル的にチラシを使っているのなら、この機会に科学的な運用を検討してほしい。チラシでの集客vol.9vol.9井元 雄一PhD ポストバイオティクスとは、プロバイオティクスである乳酸菌が生産するタンパク質の機能性を考えたシステムです。 便秘、食後の腹部膨満、貧血、肥満、自律神経のアンバランス、乾燥皮膚、アトピー性皮膚炎、口臭、ガス(おなら)、栄養吸収障害など、現代人が抱える体内環境のお悩みの多くは、腸の働きが低下することに端を発していることが少なくありません。 これらの症状の改善緩和に日本で注目されているのは「乳酸菌(プロバイオティクス)」です。「バイオティクス」には「生物の」という意味がありますが、このほか「生物が何かをつくるプロセス」という意味も含まれます。乳酸菌を中心に考えるのであれば、バイオティクスとは、乳酸菌が作るタンパク質(これをバクテリオシンと呼びます)を作るプロセスのことをさします。 日本で話題になるのは、生きた乳酸菌であり、菌種ばかりが注目されます。しかし、乳酸菌プロバイオティクスの働きは、腸に到達した乳酸菌によって作られるタンパク質(バクテリオシン)にあります。一方、食べたり飲んだりして摂取した乳酸菌が確実に腸まで到達する確率はかなり低いです。さらに、仮に腸まで到達しても、既に腸に繁殖しているグラム陰性菌を中心とする悪玉菌が作るバクテリオシン(悪玉菌もバクテリオシンを作ります)によって、乳酸菌は期待されるほどの働きは発揮できません。 「腸に到達するプロセス」を切り口に考えると理解しやすいと思いますが、右下のイラストのように、乳酸菌が腸に到達して機能を発揮する前野状態がプロバイオティクスであり、腸に到達して乳酸菌が生産したバクテリオシンが機能を発揮する状態を「ポストバイオティクス」と言います。 乳酸菌に期待する働きは、乳酸菌自身が人間にとって必要な栄養素や酵素を作り、腸の膜上で異物の侵入を防御してくれること、そして乳酸菌が作るバクテリオシンによって、悪玉菌、ウィルスの増殖を阻止除菌することです。 一方、これらの働きの多くは、乳酸菌が生産するタンパク質であるバクテリオシンが担っています。したがって、このポストバイオティクスのシステムを向上させることが、乳酸菌の恩恵を受ける方法と言ってもいいでしょう。(次に続く)ポストバイオティクス① 今回は100号の続編で、総合治療院の患者のメリット②低料金で早く体が治り、定期的に体のメンテナンスを受けやすい、および③他の医療機関との連携が取れる、についてお話しします。 私の院には、体の痛み、しびれ、苦しい、毎日が憂うつなど様々な症状で患者さんが来院をされますが、ほとんど全ての症状の治療の受け入れをしています。少しでも体が楽になるように頻繁に来院をして頂くためには、低料金でなければいけません。急性で外傷を伴う疾病は一般の保険治療となりますし、交通事故の自賠責の扱いでは窓口料金負担はありません、また、自費治療についても、鍼灸は医師の同意書があれば6疾患については健康保険治療の適応になりますし、カイロプラクティック手技は鍼灸保険窓口料金相当の金額のコースもあります。低料金で対応しながら、様々な疾患に対して、どの治療法が最善の治療法であるか鑑別することに「こだわって」います。受け入れをしたときは、総合治療院では全ての治療法が適応症になりますが、同じ腰痛、肩こり、パニック障害でも、体のつくり、症状の出方などにより、また、治療法に西洋医学的な見方を取り入れるか、あるいは東洋医学的かにより、治り方にはっきりと違いが出てきます。 次に、他の医療機関との連携についてですが、外傷疾患の骨折、脱臼などは応急処置後にレントゲン撮影を依頼することは必須です。その他、何度か治療をして改善されないときに、治療者が病態を把握したかったり、職場への診断書提出など患者側が原因をはっきりさせる必要があったりする場合、我々は診断することができないため、提携の医療機関へMRI検査・血液検査などを依頼します。MRI専門医師から1〜2日以内に、診断あるいは仮説診断されたファックスが届くようなシステムになっています。その患者が検査により、重篤で一刻も早い入院を要することが判明したときは、提携医療機関が適切な医療機関を斡旋してくれるため、患者からすると安心です。(提携医療機関へMRI・レントゲン・血液検査を依頼するときは、所見・病態把握がしっかりしている時は、健康保険書での扱いとなります) 次回は③の続きと、④将来に向けて通所介護を行うことで何十年のお付き合いとなる、についてご紹介する予定です。総合治療院の患者のメリット⑵総合治療院の患者のメリット⑵市 原 資 修 BHScVol.8

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