カイロタイムズ103号
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(1)2015年11月16日発行 カイロタイムズ 103号NO. 103 号発行日/2015年11月16日発 行/日本医科学出販株式会社〒160-0023東京都新宿区西新宿3-1-5新宿嘉泉ビル8F TEL:0120-223-505 FAX:0120-223-509Eメール:info@chiro-times.co.jp2月・5月・8月・11月発行内容であると感じましたので、このような行動を取らせていただきました。 お伝えするべき大切なことは二点です。その一つは今回の会合には、市民団体が参加したことです。もう一つは以前から話し合いの条件として行政が提示している「業界がまとまること」の意味です。 画期的な状況だと感じるのは、この市民団体の存在を厚労省は非常に歓迎し、参加した業界団体も利害関係の無い業界サイドの代弁者と考えている事実です。これまではずっと行政と業界の直接接触でした。お互いがそれぞれの立場からの意見主張で行政から法制化の手段が示されてもDC達は納得出来ず、かといって業界を纏めることもDC達は出来ない儘で、国民の理解とは凡そ無関係に法制化の名の下で身分法を要求していた様に思います。然し、少なくとも現段階に於いて厚労省が市民団体を窓口とし、業界が市民団体を代弁者とする構図は相方に友好的に受け入れられていると判断しています。 その市民団体とは、受療体験者である宮部享典氏が提唱し設立した「日本カイロプラクティック団体協議会(JCCO)」です。この団体は、玉石混淆の業界に対し「受療者の安心と安全が第一であり、手技療法の危害が発生しない環境創り」を提言していることからその主張に賛同した団体が結集し、団体の大小に拘わ 2015年8月21日(金)ハンソ大学(韓国ソサン市)にて卒業式が挙行され、日本人学生が、博士(健康科学)号を授与された。 博士号を授与されたのは、KCSセンター武蔵中原(神奈川県)他7院を経営する井元雄一氏、KCSセンター盛岡駅前/材木町(岩手県)他1院を経営する小野寺靖 2015年8月20日(木)、東京・霞ヶ関の会場にて、カイロプラクティック業界関係者20数名が参加しての意見交換会が実施され、厚生労働省からも担当者が参加した。 参加者の一人である中垣光市DC(大阪府)から、DC登録センター経由で配信された報告書の内容を、業界内で共有することを目的として、寄稿頂いた。以下に全文を掲載する。 こんにちは。元気で忙しくお仕事に励んでらっしゃることと思います。私は、大阪市内で活動しておりますDCの中垣と申します。 皆様もご記憶の通りベビーマッサージによる幼児死亡事故が2件発生した事実に基づいて、「カイロプラクティック関係業界団体との意見交換」の会が8月20日(木)に霞ヶ関で開かれ、厚生労働省担当者とJACを含む業界関係者20数名が参加しました。 この現実は、日本でカイロプラクティック法制化にむけて業界が新たに小さな一歩を踏み出そうとしている印象です。私は業界団体を主宰する長年の友人より案内をいただき参加しました。勿論、私は皆様方を代表する者でもなければ、皆様から報告を頼まれた訳でもないのですが、今回の会合は報道規制されている中で、皆様も知っておくべきらず、公正、平等に自己の意見が述べられるフィールドをつくり今日に至っています。 さて、霞ヶ関でのこの会合を発端として法制化が始まるとすれば、どの程度の法制化が為されるのか、法制化の考え方は未だ統一されていませんが、会合の契機を考えても現実的には広義な手技療法業界に於いて受療者に対する安全が担保される為に、安全基準が定められる必要が有るのは自明です。 しかし、その基準すら明確に理解されていないことは確かで、正確には、国内におけるカイロプラクティックに係る事情が一般的に認知されていないことも、その要因の一つと懸念されています。 一方、日本国内のカイロプラクティック業界は、「米国大学卒業の正規資格保持者から週末セミナーを受講した自称カイロプラクターまでピンキリの玉石混交」なのは今更言うまでもありませんが、市民団体のJCCOが主張する受療者の安全を第一に考慮するならば、教育レベルに基づいて何らかの線引きがされることになるのは必然的です。 所詮、法制化と云っても突然に一夜で達成されるものではなく、今後も市民団体と業界団体は厚労省と法制化を視野に入れた会合を続け、一定の基準に該当する資格者の名簿作りの為の調査が行われると予測します。 業界が纏まってなければ法制化の際に救済処置を提供することすら困難ですが、其れよりも、業界最高レベルとされるDC学位保持者を基準として先に言う線引きがされる場合、業界を代表する正規資格保持者のDCの皆様が団体として纏まってなければ、況して連絡が届くかも判らぬ状況では、低レベルの治療家と混同される可能性が無いと言い切れません。 DCの皆様は何れかのDCが主宰する団体に所属することを私はお勧めします。奇しくも業界調査の連絡が有るときには其の連絡が皆様のもとへ確実に届くようにしておかれることは、米国での勉強の苦労を無駄にしない為にも、正規資格保持者として認知される為に大切と思います。何らかのルートで連絡だけは届くようにしておいて頂くのが賢明と考えます。御懇意のDCの方々に情報の拡散を希望します。 この報告の内容に関するお問い合わせは下記の日本カイロプラクティック団体協議会(JCCO)にメールにてご連絡ください。お問合せ先 info@j‐cco.jpLACC卒カリフォルニア、ハワイ両州DCライセンス取得世界保健機関コンサルタント(2004)「カイロプラクティックの基礎教育と安全に関するWHOガイドライン」策定に参加大阪にて臨床活動中垣光市(なかがき こういち)      DC, CCSP プロフィール報告中垣光市DCカイロプラクティック関係業界団体との意見交換会氏ら計7名。 7名は株式会社ネット(岡山県)がハンソ大学と提携し、提供していた修士号コース修了後、博士号コースに進学、臨床の傍ら、研究に取り組み、学位を取得した。 ハンソ大学カイロプラクティック学科は、大洋州カイロプラクティック教育審議会(CCEA)によるアクレディテーションを取得しており、卒業式にはCCEA会長マイケル・ショブルック氏、同副会長マリア・キーズ氏も豪州より参加した。 2010年の理学修士号コース開始から日本人学生を指導してきた、ハンソ大学健康増進大学院カイロプラクティック学科長ハンサク・ジョン教授は、「臨床をしながらの研究は決して楽ではなかったと思うが、皆よくやった。世界的にも、博士号を所有するカイロプラクターはまだ数少ない。今回、博士号を取得した7名、そして修士の50名は、日本が自国でカイロプラクティック教育を提供する際にリーダーとなってくれると思う。」と語った。韓国ハンソ大学卒業式にて日本人学生博士号取得博士号取得者とハム学長(中央)ら 2015年8月3日(月)〜4日(火)、岡山県倉敷市の会場にて、日本カイロプラクティック協同組合(JFCP)主催の国際セミナーが開催された。 本年で第8回目となる本年も例年通り、米国ウエスタンステイツ大学(UWS)より講師を招き、実施された。講師はUWS助教である川口潤DC・ATC。 講義のテーマは「姿勢科学静的姿勢と動的姿勢」。UWSエクササイズ・スポーツサイエンス学科で教鞭をとる川口DCの講義・実習は、米国の最新の情報を交えた実践的な内容で、約140名の参加者は、とても分かりやすく、楽しかったと感想を述べた。 また、セミナー中、株式会社ネット(岡山県)は、UWSとのインターナショナル・ディプロマプログラム提供開始を発表した。同セミナーの参加も、ディプロマ授与要件の一つとなる。プログラムは本年10月開講。 このディプロマコースは、同社が現在提供している、日JFCP国際セミナー講義の様子本の専門学校との提携プログラムの卒後教育としての役割とともに、UWSとの将来的な本格提携に向けての1ステップの側面も持つという。(8面に関連記事)JFCP国際セミナー開催UWSとのディプロマプログラム 提供開始も発表 2015年10月11日(日)・12日(祝)、東京都品川区の会場において、日本カイロプラクティック徒手医学会(会長中川貴雄DC)第17回学術大会が開催され、約100名が参加した。 大会テーマ「スポーツと徒手療法アスリートのベスト・パフォーマンスを引き出す」のもと、吉田たかよし医学博士(本郷赤門前クリニック院長)の特別講演「ストレスに負けない脳のマネージメント」や、河合智則DC・MSのワークショップ「スポーツパフォーマンス適正動作と調整法」などが実施された。 あわせて、吉野和廣医学博士など会員9名が壇上で研究論文を発表した。 また、「日本カイロプラク徒手医学会第17回学術大会開催ティック徒手医学会誌 2015年16巻」掲載論文が選考対象となる学会賞の表彰式も実施され、荒木寛志氏が論文「ADHDの疑いをもつ児童の眼球運動とそのアプローチ」で、最優秀賞を受賞した。荒木氏は受賞スピーチの中で、自分は臨床家であり、実験設備なども持たないが、日々の臨床の中でデータを取り、研究を続けている。皆さんも頑張って欲しいと述べた。学術大会の様子

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