カイロタイムズ102号
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(2)2015年8月17日発行 カイロタイムズ 102号スター名誉教授が選出された。 パリスター名誉教授は、マードック大学(豪州・パース)の初代カイロプラクティック学科長であり、現在は、ニュージーランドで臨床を行いなが 大洋州カイロプラクティック教育審議会(CCEA)内、アクレディテーション委員会委員長の任期が2015年3月末で満了したのを受け、次期委員長にステファン・パリCCEAアクレディテーション新委員長選任業界動向業界動向業界動向社を含む538社・団体が参加した会場に、3日間のべ56,811名(主催者発表)が来場した。 今年で18回目の開催となっ 2015年5月18日(月)〜20日(水)、東京ビッグサイトにて「ビューティーワールド」が開催された。 14カ国・地域より、海外85ビューティーワールドジャパン開催た、日本最大の国際総合ビューティー見本市は、業者が、サロン経営者などに商材やシステムを紹介する場としてだけでなく、アジアを中心とした海外とのビジネスチャンスを提供する場としての役割も果たしている。 来年は、2016年5月16日(月)〜18日(水)、東京ビッグサイトにて開催が決定している。 2015年5月28日(木)、日本カイロプラクティックドクター専門学院(JCDC)東京校にて、愛知県の中学生がカイロプラクティック職業体験を行った。 この職業体験プログラムに参加したのは、愛知県豊川市立南部中学校の男子生徒1名、女子生徒3名の計4名。 他の職業体験プログラムに参加する同級生や、引率の先生と一緒に前日に上京したという4名は、まず、事務局次長、山内和弘氏よりカイロプラクティックや学校に関する説明を受けた。その後、実際の授業を見学、講師から教授された簡単な検査法などを体験、付属院の見学では体験施術も受け、カイロプラクティックやカイロプラクターという職業について学んだ。 4名は、当初緊張した面持ちであったものの、プログラムが進むにつれ、笑顔も見せ、後半の付属院見学・施術体験の頃になると、積極的に講師に質問を行っていた。 また、参加前はカイロプラクティックについての知識をほとんど持っていなかったというが、約3時間弱の体験プログラム終了後、「機械などを使わずに、人間の手で調節することに驚いた」「人間の体はすごいと思った」など様々な感想を述べた。 山内氏は、こういった活動を通じて、中・高校生にカイロプラクターという職業について知ってもらうことにより、カイロプラクティックの啓蒙に貢献したいと語った。中学生が カイロプラクティック職業体験JCDC東京校にてカイロプラクティック体験授業の様子 サブラクセーションとは、カイロプラクターがアジャストメントの指標にする関節部位です。そのサブラクセーションの定義もカイロ大学や、カイロのテクニック団体によって異なります。開業当初は、「サブラクセーションとは何か」と臨床現場でいろいろと試行錯誤していました。現在では「構造学的サブラクセーション」と「機能学的サブラクセーション」の二つに分類されると解釈しています。 サブラクセーションが、単なる構造学的な位置異常や、いわゆるズレや歪みではないことは、臨床現場での検証で明らかでした。一般的には背骨の歪みやズレ=痛み、コリなどの症状=不健康というように誤解されていますが、その構造論的歪み説や圧迫説には多くの矛盾が生じてくるということは臨床に携われば携わるほど明らかになってきました。 開業当初は、患者さんには構造学的な考え方で説明していた時期もありましが、「本当にそうなのか」と、納得しきれない自分がいました。そんな迷いの中で、構造論から機能論へと転換してくれたのは、アクティベータ・メソッド(AM)でした。 AMはとてもシンプルでシステム化された手法でした。AMが矯正ターゲットとするのは神経関節機能障害(サブラクセーション)です。関節周辺の神経学的な機能異常であるという理解は、臨床的にもつじつまが合う理論でした。当時、手で直接アジャストメント(矯正)することにこだわっていた私は、サブラクセーション部位を検出する検査法としてAMの検査法を使い、矯正は手で行うという変則的な手法をしばらく行っていました。 そして、ある日、腰痛で通院されていた患者さんが、急性足関節捻挫で来院されました。病院では骨折ではないとのことでしたが、腫れ方が骨折の腫れに類似しており、足関節部への手での直接の矯正は困難でした。そこで、AMのプロトコルにそって足関節をアクティベータ器で矯正したところ、片足を引きずっていたのが、治療後には普通に歩けるようになりました。今ではそれも当たり前の光景になりましが、患者さんはもちろん、私自身もAMの効果に驚かされた症例でした。 その経験から、サブラクセーションとは神経関節機能障害であるという確信を得て、手での直接の矯正へのこだわりがなくなり、ほとんどの患者さんにアクティベータ器を使うようになりました。(次号に続く)保井 志之 D.C.サブラクセーションとは何か(6)留学当時の保井D.C. 下肢長検査法の起源を辿ると、触診法やX‐rayなどによる機械論的診断法に疑問と限界を感じて、有機論的分析法への活路を見出して研究を積み重ねたドクターが数多く存在していたということが分かります。ルドによる下肢長検査法も臨床に取り入れました。さらにリーDCとファーは、1930年代に開発されたレオン・トラスコットDC・Ph.Cの角度分析とコントロールアジャストメントによるトラスコットシステムの影響も受けたとのことです。 トラスコット・システムによる脊椎分析法は、内転筋結節の位置で下肢長測定を行うものでした。トラスコットDCによれば、「頸椎のサブラクセーションは、機能的短下肢が生じることで明らかになり、それに伴って体調のバランスを崩す」と述べています。 トラスコット・システムを紹介した著書の序文によれば、1930年代初頭のある時期にトラスコットDCは、体調不良になり患者を治療することが困難になりました。なんとか自分の体調不良を改善しようと、レントゲン分析を試みたところ、20年ほど前の健康だった時のレントゲン影像とほとんど変わらない状態だったことに疑問を感じます。 アジャストメントのためのレントゲン分析にどんな価値があるのか。レントゲン分析に疑問や矛盾を抱えながら試行錯誤します。そして、下肢長バランスに注目して、頸部の緊張が下肢長バランスに影響を与えているということを臨床で突き止め、さらには皮膚に流れている生体エネルギーも下肢バランスに影響を与えているということを臨床研究で発見しました。 トラスコットDCが抱えた触診法やレントゲン分析法に対する疑問や矛盾は、リーDCとファー以外の多くのカイロプラクターにも影響を及ぼしていたことが伺えます。(次号に続く) ファーDCが影響を受けたヴァン・ランプトDCは、1945年から1986年まで、DNFTの分析法と矯正法を多くのドクターに教授してきました。1965年から1967年までファーDCもDNFTのセミナーを受講して、下肢長検査法や両拇指ロック・ターグルのアジャストメントに関心を持っていました。 また、メービル・ディアフィールドDCとの偶然の出会いによって、ディアフィー保井 志之DC下肢長検査法の起源②保 井 志 之 DCVol.4ら、教育と臨床分野における豊富な知識と経験を生かし、CCEAの活動に関わっている。 マードック大学は、CCEAによるアクレディテーション取得校であり、日本でも、2012年のプログラム提供終了まで、フルプログラムおよびCSCの学位プログラムを提供した。

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