カイロタイムズ100号
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(3)2015年2月1日発行 カイロタイムズ 100号リピーターが、紹介が売上がアップする!導入後、わずか2週間で効果を実感!!(東京都千代田区 S治療院)今なら、多くの業種で活用されている「お客様が増える電話トーク事例集」を無料でプレゼント!低価格で感動接客を実現するおもてなし電話システム「シンカCTI」治療院経営者必見無料進呈先着 限定30名様小冊子請求・お問合せは株式会社M&SサービスTEL:03-5642-3711(担当:三山)E-Mail:info@ms-s.info小冊子請求・お問合せは株式会社M&SサービスTEL:03-5642-3711(担当:三山)E-Mail:info@ms-s.info第47回ダイレクトテクニック仲井康二DC, CCSP 内分泌腺が分泌するものがホルモンです。ではホルモンとは何でしょう?ホルモンとは、体内における特別な器官で合成され、分泌され、体液を介して体内を循環し、特定の細胞に達して効果を発揮させる生理的活性物質のことです。ホルモンは20世紀の初めに発見され、ギリシャ語で“興奮させる”または“刺激する”という意味があります。 ホルモンは、内分泌腺から分泌されるホルモンと、視床下部から分泌されるホルモン、そして消化管からも分泌されます。 ホルモンは大別して、ポリペプチド型、アミン型、ステロイド型に分かれます。ホルモンによっては、耳かき1杯も分泌されないものもあり、モルであれば、10のマイナス6乗から12乗mol / L程度ですから非常に低濃度です。極少量でも特定な器官を調整して、情報伝達ができる優れものと言えます。 消化管ホルモンの多くはアミノ酸由来ですが、ペプチドやポリペプチド・レベルですから、タンパク質よりは小さな分子構造となります。体に必要なアミノ酸は20種類ですが、その内の9種類は体内で生成することが出来ず、体外から摂取する必要があります。その9種類のアミノ酸は、必須アミノ酸と呼ばれています。必須アミノ酸を全て含む食品は、卵とシジミだけです。しかし生の卵の白身には、黄身の吸収を妨げるタンパク質が含まれていますので、食べるときは白身が白色になるまで加熱してから食べるようにして下さい。白くなれば、吸収を妨げるタンパク質は変性します。また卵にはコレステロールが多く含まれ、大量の摂取は体内のコレステロール値を上げると思われていますが、それは誤解です。普段の生活では、体内のコレステロールの8割は肝臓が産生しています。食事をコントロールして低コレステロールの食事にし、摂取量を減らしても、必要な分を肝臓が作らなければならず、肝臓への負担が増えます。 またステロイド型のホルモンはコレステロールから合成されます。他の成分も含まれますが、脂質もその材料になります。前述したように、殆どのコレステロールは肝臓で生成されます。脂質はアミノ酸と同様に、体内で作れない、体内に必要となる脂質があり、それは必須脂肪酸と呼ばれています。α-リノレン酸(オメガ3)、オレイン酸(オメガ9)などがあります。 必須アミノ酸も必須脂肪酸も、食べ物から摂取する必要がありますので、ホルモン・バランスの崩れは、食事と密接な関係を持ちます。つまり、もし必須脂肪酸の不足がホルモン・バランスを崩している原因であれば、どんな優れた施術を施しても、ホルモン・バランスの修正は不可能です。必須脂肪酸であるα-リノレン酸は、青魚(DHA、EPA)、植物では亜麻仁、チアシードなどに多く含まれています。  今回は私たち施術家が考慮すべき“疼痛”と深く関係するステロイド・ホルモンをご紹介します。ステロイド・ホルモンは大きく糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、そして性ホルモン(男性・女性ホルモン)に分類できます。鎮痛や、アトピーなどに処方されるステロイド外用薬は合成の糖質コルチコイドが主に使われています。スポーツのドーピング問題で取り上げられるのは鉱質コルチコイドや男性ホルモンです。 ステロイド・ホルモンとペプチド・ホルモンとの大きな違いは、ペプチド・ホルモンは細胞膜上の受容体(ホルモン・レセプター)と結合するのに対して、ステロイド・ホルモンは細胞膜を容易に通過することができ、細胞内の受容体と結合することです。また体内に侵入した毒素の3/4を瞬時に解毒する酵素として知られる肝臓に含まれるシトクロムP450が、ステロイド・ホルモンの生合成に関わっているとも報告されていますので、目を離せません。 糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドを作っているのは副腎皮質です。副腎の働きについての詳細は、以前、第9胸椎の時(第83号)に紹介しましたので、そちらをご参照ください。性ホルモンの一部も副腎皮質で作られていますが、女性は月経周期がある内は、卵巣でも大量な女性ホルモンが生成されています。しかし更年期になると、卵巣は萎縮してしまい、女性ホルモンの生成が極端に減少します。エストロゲン系の生成は4割まで減少しますが、なんとかエストロゲン系の生成を継続します。しかしプロゲステロン(黄体ホルモン)の生成がエストロゲンよりも極端に減少しますので、更年期以降に必要とされるプロゲステロンは、副腎が作るしかないのです。副腎にはビタミンCが大量に貯蔵されていることが判明していますから、ビタミンCの摂取にも注意が必要になります。 ステロイド・ホルモンに問題がある場合は、第8胸椎と関係する肝臓や、第9胸椎と関係する副腎も考慮に入れながら、検査や施術をする必要がありそうです。 ホルモンは体内の多くの器官で作られるので、一概に第3腰椎の異常を正せば、全てのホルモン・バランスを調整できるとは、到底言えそうにありません。しかし頭部(脳、甲状腺)で生成されるホルモン以外には、何らかの影響を与えるかも知れないと考えています。 第3腰椎は、腰椎の中心部位ですので、前彎が持つ意味も考慮する必要があります。また下部腰椎に多発する腰椎ヘルニアとの関係もありそうです。腰椎の主な動きである屈曲 / 伸展の可動性を中心に検査を進めるべき部位であることも忘れないようにしたいものです。第3腰椎内分泌系 2013年10月11日、シーチキンで有名な「はごろもフーズ」がシーチキンマイルド缶詰から、社内基準を超えた量のヒスタミンが検出されたとして、既に流通されている672万個の回収を開始したことが報道されました。私がここで疑問を呈したいのは、マスコミの見識のなさと調査不足です。新聞やニュースの見出しの多くは「はごろもフーズが製造したシーチキンからアレルギー物質のヒスタミンが検出され、672万個を回収へ」でした。しかし、ヒスタミンはアレルギー物質ではありません。確かにその性質から、アレルギー症状を引き起こすことはあっても、アレルギーを起こす原因物質(アレルゲン=たんぱく質)ではありません。 ヒスタミンは、決して花粉症、ダニ、ハウスダスト、食材のアレルギー物質だけに反応するのではありません。アメリカを中心に近年、ヒスタミンという化学物質そのものに不耐性を持つ原因による様々な症状が確認されるようになりました。また、「ヒスタミン不耐性」という症状が動物だけでなく人の臨床実験によっても確認されてきました。 私が行っている栄養カウンセリングで対応するクライアントの中にも、頭痛、PMS、不眠、疲労など、慢性化傾向にある症状を持つ人の原因背景に、このヒスタミン不耐性が確認された人が見られるようになってきました。1.ヒスタミンとは 一般的には、じんましんの原因とされているヒスタミンは、体の多くの機能に不可欠な、非常に重要な生理活性化学物質で、神経伝達物質であり、胃酸、血管、筋収縮、および脳機能の調節に関わっています。 ヒスタミンは、人では皮膚、肺、胃で最も量が多く、脳と心臓では少量確認されています。 肥満細胞(MAST Cell)で造られ、全身に分布していて、白血球や肥満細胞に格納され、存在しています。ウィルスや、アレルギー症状の原因物質となる花粉、ダニ、ハウスダスト、ペットのフケなどが体内に侵入してくると活性化され、生体システムを防御する最初の防衛化学物質として血液細胞中に放出されます。放出されたヒスタミンは、ヒスタミンの受容体(H1レセプター)と結合し、体内に侵入した病原体や毒素が全身に拡散しないよう、炎症を起こすことによって外部から侵入した異物から細胞の働きを守るほか、血管拡張、血圧降下、血管透過性亢進、平滑筋収縮を担います。 血管透過性亢進とは、血管内皮細胞の間隔を拡張させることで血管の収縮を増大させるとともに、貪食細胞(マクロファージ)や白血球などの細胞が血管をすり抜けて、炎症部位へ運ばれやすくする状態を言います。 鼻水、咳、くしゃみ、目の痒み、じんましんなど、アレルギー症状が発生する背景には、ヒスタミンが過剰に生産されることによって、血管透過性亢進を伴う血管の拡張、収縮による細胞の浮腫、炎症の憎悪の拡大があります。2.ヒスタミンは人間の生体外でも作られる ヒスタミンは人の体内で作られるだけでなく、食品や飲み物から摂取され、体内に入る経路もあります。ヒスタミンは、アミノ酸のヒスチジンを、バクテリアが持つ代謝酵素によって生産することが確認されています。 味噌、醤油、納豆、キムチ、鰹節、塩辛、醸造酒、ナタデココ、アンチョビ、漬けもの、魚醤、発酵バターなど微生物による発酵食品をはじめ、ヨーグルト、ナチュラルチーズ、ワインの製造過程で関わるバクテリアの多くが、発酵過程でヒスタミンを生産します。 この他、熟成工程や保存加工を経た肉や魚で使用するバクテリアも同様にヒスタミンを生産します。その中には0℃前後の低温で繁殖する種もいて、長期間冷蔵保存している魚等でも保存中に大量のヒスタミンが生産されることが確認されています。 歯分症の治療薬を服用しても、施術をしても、サプリメントを飲んでも、症状が想像以上に緩和せず、長引く。1年中アレルギー症状が出ているというような人の中には、ヒスタミン不耐性を持ち、日常的に摂取している食材に含まれるヒスタミンの影響を受けている可能性のある人がいることを疑ってみる価値はあります。 人は本来、ヒスタミンを分解するためのヒスタミン分解酵素(DAO)を作る能力を持っていますが、ヒスタミン不耐性症状を持つ人の多くは、何らかの理由によりDAOの生産能力が低いと考えられます。先天的な要因があることも報告されていますが、その他、栄養不足の場合もあり、ビタミンB6、マグネシウム、亜鉛、ビタミンC、必須脂肪酸の不足が確認されています。花粉症だけではない  ヒスタミンの影響に注目栄養医学研究所所長・米国臨床栄養士・鶴見大学歯学部非常勤講師1958年生まれ。玉川大学農学部卒業。カナダブリティッシュコロンビア州ブリティッシュコロンビア大学マラスピナ分校留学。米国National Healing College 臨床栄養士(CNN)、ホリスティック栄養士、ハーブ処方師、医学博士合取得。ドイツMicro Trace Mineral Research Center研究員。主な著書に『子供を勝ち組にする食事学』『サプリメントガイド』(主婦の友社)などがある。ヒトの細胞が利用しやすいサプリメントを医師・歯科医師向けに開発しているほか、神尾記念病院と青山外苑前クリニックでサプリメントや栄養指導を行っている。佐藤 章夫(さとう あきお)プロフィール

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