カイロタイムズ100号
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(1)2015年2月1日発行 カイロタイムズ 100号NO. 100 号発行日/2015年 2 月 1 日発 行/日本医科学出販㈱〒160-0023東京都新宿区西新宿3-1-5新宿嘉泉ビル8F TEL:0120-223-505 FAX:0120-223-509Eメール:info@chiro-times.co.jp2月・5月・8月・11月発行■カイロプラクティック国際会議開催■WFC-ACC教育会議開催■私の一冊■新連載・CA教室■各国海外便■WFC教育会議発表論文・・ P1・・ P1・・・・・・・・・・・・・・・・ P2・・・・・・・・・ P5・・・・・・・・・・・・・・ P6・・・ P8 2014年11月16日(日)、韓国にてカイロプラクティック国際会議(ICoC)が開催された。テーマは「アジアのカイロプラクティック教育の新時代」。初のソウル市内開催となった第5回会議には、日韓両国から約50名が参加した。 提出要件は設けられていなかったため、9月に締め切られた論文募集には、カイロプラクター以外の臨床家からも論文提出があった。そのうち、は程遠いですが、回数を重ねるごとに年々、良くなっていると思います。 米国などではカイロプラクターが論文を発表できる、定期的に開催される会議が多くありますが、現状、アジアではこのICoCだけではないでしょうか。継続していくことが大切だと思いますので、今後、これまで以上に日韓以外にも参加者を募り、アジアを代表する国際的会議に育てて行きたいと思っています。」と語った。 同会議は、2010年より毎年1回、開催されており、2015年も開催が予定されている。 顔は似てなくても背格好や姿勢バランスが似ているな、と思う親子を見かけることが度々あります。私が勤務する院の院長であり、ハンソ大学理学修士取得者でもある、井元雄一先生からのアドバイスもあり、「母と娘の姿勢の類似性の検証」をテーマに研究論文をまとめました。なんとなく感じていた疑問が論文という形になっただけでも充分満足だったのですが、今回、国際会議での報告というチャンスを与えて頂きました。 初めての国際会議での発表で緊張しましたが、前述院長や同僚、同期の友人が参加していたので心強く、韓国人参加者を含む他の発表者のプレゼンテーションもとても興味深く聞かせて頂きました。実は昨年のICoCも、同僚との共同研究論文を提出し、審査を通過したのですが、仕事の都合で参加できませんでした。今回はソウルでの開催だったため、1泊2日で気軽に参加することができました。韓国が本当に近いことを実感しました。 私はソウル初心者ですが、ハンソ大学に在学している他の参加者の方々が上級者なので、いろんなところに連れて行って頂きました。会議だけでなく、初めてのソウルの町歩き、地下鉄での移動、おいしい食事も満喫して、楽しい時間を過ごすことができました。冷麺に自分好みに味を付けることも初めて知りましたし、屋台で韓国の伝統のお菓子作りを見たのも初めてで、短時間ながら大変充実した滞在でした。 今後も、興味や疑問をもって日々の臨床に向き合い、積極的にこうした研究にも取り組んで行きたいと思います。日本からは、田村満也BHSc(KCSセンターたかの施術院院長)など4組5名、韓国からはヘリン・チョMS(ハンソ大学講師)を含む4名が審査を通過し、当日会場にて発表を行った。 主催者である韓国ハンソ大学カイロプラクティック学科学科長ハンサク・ジョン教授は、「過去4回はハンソ大学キャンパス内国際会議場で開催したのですが、設備がよい反面、遠方の人が参加しづらいというデメリットがありました。しかし、今回は会場がソウル市内だったため、近郊で開業するハンソ大学卒業生や、日本からの参加者が来やすかったのではないかと思います。 論文のレベルや質はまだまだ目指すものに(左より)ジョン学科長・田村氏・中畑氏・道野氏・田代氏・チェ講師参加レポート道野 恵美子KCSセンター恵比寿第5回カイロプラクティック 国際会議(ICoC)開催初のソウル市内開催 2014年10月29日(水)〜11月1日(土)、米国フロリダ州マイアミにおいて、「変化するヘルスケア環境に対するカイロプラクティック教育」をテーマに、世界カイロプラクティック連合(WFC)と米国カイロプラクティック大学協会(ACC)の共同開催による教育会議が開催された。 開会基調講演は、米国のヘルスケア改革における連邦諮問機関、ヘルスケア患者中心アウトカム研究機関(PCORI)副委員長であり、巨大病院チェーン、BJCヘルスケアを経営するスティーブン・リプステイン氏、退役軍人健康庁(VHA)の学術提携局長官であるロバート・ジェス医師・医学博士により行われ、ジェス博士は、VHAでのケアは、「患者中心」よりもむしろ「患者主導」であり、専門職種間での協力をという、専門家たちからの発表に熱心に耳を傾けた。 会議終了時には、Bournemouth、Oswestry問診票といった「患者報告結果」(PROMS)の積極的な活用の推奨などを含む、13項目からなる合意声明が発表された。(2面に関連記事) 米国マイアミで開催されたWFC教育会議に参加させて頂きました。 教育の現場でも、カイロプラクティックと他の医療専門職の融合・協力が進んでいるようで、その発表が多くありました。その他、米国以外の国々の教育制度や業界の状況も興味深かったです。 また、国際会議への出席には、世界中の著名な方々にお会いできるという楽しみもあります。今回も、WFC設立当初より事務局長として各国を支援されてきたチャップマンスミス氏から、後任のリチャード・ブラウン氏をご紹介頂きました。また、私が所属するKCSグループでは、毎年1月にパーカーセミナーラスベガスに参加するのですが、パーカー大学新学長であり、ACC会長でもあるマッコーレイ氏などにもご挨拶できました。 今回得た情報や知り合った方々を大切にして、今後の日本の教育制度づくりに貢献したいと思っています。中でも私が一番大切だと考えるのは、患者の健康を守る義務です。技術に溺れ、自己満足に陥ったりすることのないよう最重要視していると述べた。 その後、南デンマーク大学のヤン・ハートビグセンDC・PhDなど、カイロプラクティック教育と臨床サービスの融合が進んでいる国からの代表者が自国の状況について発表を行った。(8面に論文掲載) 17カ国約140名の参加者は、米国および国際的に、カイロプラクティックの発展・成長は、一般的神経筋骨格系障害の予防と管理において、カイロプラクターがいかに、競争力のある費用で患者に高い効果と満足を提供できるかに掛かっているに、初心に戻り、基本を忘れないことが重要だと思います。そして、技術より大切なのは、その技術を使うための知識だと考えています。当然、高い学術レベルが要求されており、修士課程以上の教育が当然だと思っています。 カイロプラクティックの技術は、患者さんにとって正しく使えてこそ素晴らしい効果をもたらすものであり、形だけにとらわれ、技術を使うことが目的になってしまうと、恐ろしい凶器にもなり得ます。このことを、日本でカイロプラクターと名乗る方々は、もっと自覚すべきだと思います。どんな教育制度が必要なのか、私達は、次世代に向けて患者ありきの正しい教育制度を作らなければならないと切に思っています。 2015年のアテネでの世界大会にもできれば参加し、見聞を広めたいと思っています。参加レポート天野 美苗一般社団法人KCS(左より)チャップマンスミス氏・筆者・ブラウン氏WFC―ACC   教育会議開催エールDO(カナダ)。 2010年、世界保健機関(WHO)により『オステオパシーにおける教育基準』が発行され、オステオパシーの教育や安全基準が定義された。日本バイオダイナミクス協会では、同文書内「タイプⅡ」に分類される医療資格者に加え、既にオステオパシーの学習経験がある臨床家を対象として、2013年よりアップグレードプログラムを提供している。同プログラムは、5年間の授業(通信教育およびスクーリングや海外研修)に加え、2年間の研究論文過程により構成され、現在約20名が在籍している。その中には複数の医師やその他医療資格者が含まれるという。 今回のセミナーは同プログラムの一部であるが、今回のみの参加も可能だったため、全国より計約50名が参加した。 米国を発祥とするオステオパシーは、米国では、投薬・手術も行うことができ、医師(MD)とほぼ同様の業務を行う反面、西洋医学に偏向しているため、アイデンティティの喪失に危機感を抱く声もある。 しかし、同協会では、患者との対話や医学的検査などを通じて、患者にとって最も必要なものを総合的に判断し、提供するのがオステオパシーの本質であると考えており、その原点回帰・原理主義の哲学を持った海外のオステオパ 2014年12月16日(火)〜19日(金)、日本バイオダイナミクス協会主催による「胎生学&オステオパシーセミナー」が京都市国際交流会館にて開催された。 4日間のセミナーは、午前にレイモンド・ガッサー博士(米国)による胎生学講義、午後は、午前の講義を基にした実技指導という形式で行われた。実技講師は、ベロニック・エバアーツDO(ベルギー)、フランソワーズ・デロジス(DO)を講師として招聘し、セミナーを提供している。 自身もフランスでオステオパシーを学んだ、同協会代表久原豊秀(くはらとよひで)氏は、「日本には複数のオステオパシー団体がありますが、弊会のセミナーやプログラムには所属団体に関係なく参加頂いています。これは、日本でのオステオパシーの発展のために重要なことだと思いますし、今後も所属団体を超えて参加頂けるような魅力ある内容や講師のセミナーを提供していきたいと思います。」と語り、「正しい教育を受けたオステオパスが増えれば、その先に法制化なども見えてくると考えています。」と締め括った。オステオパシーセミナー開催オステオパシーセミナーの様子

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